Ghost & Gold どうしてもBattle?

弁財天睦月

第1話新入学、新学期、新入部員

1


5月のゴールデンウィークが終わった。

今日から学校が始まる。

夏休みまでは大きな休みもない。


南風彩(みなみかぜいろどり)は駅に急いでいる。

徒歩だ。

中学校は杉並区の公立中学校に通ってたので歩いていける距離だった。

高校受験で私立赤飛龍学園大学付属高校に合格することができた。

初めての電車通学になった。


赤飛龍学園大学は中堅どころの上位あたりの大学だ。

悪くはない。

高校での成績にもよるが一般入試よりははるかに有利なエスカレーター式だ。

学部さえ選ばなければ大学受験の苦労は大幅に削減される。

悪くはない。


阿佐ヶ谷南にある実家からJR阿佐ヶ谷駅まで急ぎ足で10分はかかる。

各駅停車の総武線で6駅目の代々木駅で降りることになる。

代々木公園の近くで環境が良い。


4月に入ってすぐ入学式があった。

クラスは1年うさぎ組だ。

ウソだ。

ただの高校生ジョークだ。

やっと使える身分になった。

本当は1年2組だ。

顔見知りは誰もいない。


中学生の時はクラブ活動はやってなかった。

高校生になったからにはなにか面白そうなクラブなら入ってみたいなと思っていた。

だから新入生勧誘の先輩方のデモンストレーションを見て回っていた。

そんな時にバッタリと会ってしまった。

中学生時代に同じクラスだった神孫子音(あびこおと)だ。

顔は知っているが接する機会もなくほとんど話したこともなかった。

音のほうから声をかけられた。


「それで何組なの?」


「2組。

そっちは?」


「1組。

隣だ」


「うちの中学からは2人だけ?」


「それはよくわからないけど・・・

今のところ他には見てないなぁ。

南風だけかな?」


「ふ~ん、じゃ、今年は2人しかいないのか。

毎年、何人かは受かってるみたいだけど」


今年は、受けたのはそんなにいなかったのかな?


「それよりも、なんのクラブに入るつもり?

もう決まったの?」


「うん、とっくに。

入学するより前に決まってた」

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