第拾壱話【 不知火 】

 灰夢の切り捨てた怪鳥のボスが、大地に落ちたのを見て、

 満月が一斉射撃を放ち、他の怪鳥たちを、全て撃ち抜く。


 ──その瞬間、その場の全員が、争いの終戦を悟った。





「か、勝った……」

『まさか、本当に人間の力で……』


「……大、丈……夫?」

『……えぇ、もう……大丈夫ですっ! 白愛っ!』

「……うんっ! えへへっ……」


 恋白こはくの言葉に、白愛はくあが満面の笑みを見せる。

 その瞬間、空からボンッという爆発音が響いた。


「まずい、灰夢の機体も壊れたぞっ!」

『いけません、あのままでは灰夢さまがっ!』


 それを見た恋白と真希が、慌てて海岸へと向かう。



 ☆☆☆



 二人が海岸に辿り着くと、全身を水浸しになりながら、

 伸びきった九十九を左手に掴む灰夢が、海から歩いてきた。


「はぁ、ったく……。なんて火力だ、あの焼き鳥野郎……」

「灰夢、大丈夫なのかっ!?」

「……ん? あぁ、問題ねぇよ。お前らこそ、怪我はしてねぇか?」

「あ、あぁ……。私たちは、問題ない……」

『あの御二方が、守ってくださいましたから……』


 そういって振り返る恋白の後ろから、牙朧武と満月が歩み寄る。


「派手に散ったのぉ、灰夢……」

「全くだ、やっぱ空中戦は苦手だな」


「灰夢……。お前、もう一つ刀を持ってたのか?」

「……ん? いや、これは刃血死術じんけつしじゅつで血を固めて作った、血刀ちがたなだ」


 そんな、灰夢の発言に、恋白と真希まきが耳を疑う。


「……血を固めて作った、刀っ!?」

『灰夢さまは、何故、死術を使って、生きておられるのですか?』

「俺は不老不死でな。生まれてこの方、ずっと不死身なんだ……」

『……ふ、不死身?』

「あぁ……。だから、死術を使っても、綺麗さっぱり治っちまう」


「今朝も探していると言っていたな。その『 シジュツ 』とはなんだ?」

「使ったら死ぬ代わりに、不可能を可能にする禁術だ」

「……使ったら死ぬ!?」

「まぁ、俺は使っても、見ての通り生きてるけどな」


『わたくしが言うのもなんですが、随分と珍しい体質でございますね』

「全くだ。おかげで危機感が湧かなくて、生きてる気もしやしねぇ……」

「だから、ずっと『  』と言っていたのか」


 そんな話をしていると、伸びていた九十九が目を覚ました。


「──ハッ!? ここは、いったい……」

「九十九、目が覚めたか……?」

「……ご主人? ハッ! あの鳥は、何処に……」

「倒したよ、お前のおかげでな」


 そういって、灰夢がそっと九十九を下ろす。


「お前もありがとな、九十九……」

「例には及ばんよ、ご主人の為じゃからな」

「ったく、ほんと物好きな幼刀だな」

「幼刀ではないっ! わらわは、妖刀じゃっ!」

「へいへい、分かった分かった……」


 灰夢に撫でられる九十九は、子供のように微笑んでいた


「灰夢、満月。お前らは、いったい……」

「俺らは月影。忌能力いのうりょくと呼ばれる力で戦う、裏社会の仕事人だ」

「……忌能力?」

「世間だと嫌われ者になる、この変わった体質や力のことを、そう呼ぶ」

「そ、そうなのか。本当に、私も知らないことが、まだまだあるんだな」

「……どうだ? 目をそらさずに、現実を見れそうか?」

「あぁ……。今なら、お前の言葉の意味がわかるよ。灰夢……」

「……そうか」


 そういって、灰夢と真希が互いに笑ってみせる。


「……んにしても、焼き鳥がいっぱい出来たな」

「……お前、アレを食う気か?」

「いや、もうプケ〇ケにしか見えねぇから、食欲はねぇな」

「判断基準、そこなのか……」


 嫌そうな顔で告げる灰夢に、満月は白い目を向けていた。


 周りに散らばる怪鳥たちを見て、真希が復讐の終わりを再確認する。

 そして、危機の去った島の自然と村の姿を見て、静かに涙を流した。


「……灰夢、満月。本当に……本当に、ありがとう……」

「別に、俺らは自分の用事で、ここに居ただけだしな」

「オレは灰夢が戦ったから、そのサポートしただけだ」

「それでも、何を返したらいいか、わからないくらいだ……」


「別に、何もいらねぇよ……」

「でも、お前らは、あんなにも必死に仕事をしてくれたじゃないか」

「…………」

「それに見合った対価は、ちゃんと支払うべきだ……」

「…………」

「私に払えるものは、お前らにはちっぽけかもしれないが……」


 そう告げる真希に、二人が背を向けたまま語る。


「俺がいつ、お前の仕事を受けると言った?」

「……え?」

「言っただろ。俺はただ、探し物をしに来ただけだって……」

「でも、お前らは、あんなにも必死に戦って……」

「俺は、アイツの態度が気に入らなかった。だから、刃向かっただけだ」

「なら、なんで、あそこまでして……」


「奴らは俺らに牙を向いた。喰う者は、時に喰われることもある」

「それもまた、この世界のことわりで、自然の節理せつりだ」

「この世は弱肉強食だ。だが、数や知恵を使えば、下克上げこくじょうが起こることもある」

「奴らは、それを知らなかった。それだけの事だ……」

「お前ら……」


 白愛が真希から離れ、ゆっくりと灰夢と満月に近づく。


「……お、かえ……り……」

「あぁ、ただいま……」

「ただいま……」

「──ぐっ!」

「……ん? ──ぐっ!」

「──ぐっ!」


 白愛のグッドサインに、灰夢と満月が笑って返す。

 すると、島の外れから光が差し、島に夜明けを告げた。


「なんだありゃ、すっげぇ綺麗だな」

「この周辺の地形によって生まれる【 不知火しらぬい 】と呼ばれる蜃気楼しんきろうだ」


「不知火か、白愛と一緒だな」

「……いっ、しょ……?」

「あぁ、一緒だ……」

「……えへっ、──ぐっ!」

「──ぐっ!」


 白愛が嬉しそうに、満月にグッドサインを繰り返す。

 それを、満月も笑いながら返し、白愛と遊んでいた。


「さて、夜も明けたし、俺らも帰るか」

「もう、帰ってしまうのか?」

「そりゃな。いつまでも、ここには居られねぇよ」

「オレらも、次の仕事がある」

「俺もリゾート気分は味わいてぇが、家でうるせぇ奴らが待ってるからな」

「……そうか」


 そう告げる灰夢と満月を見て、真希が少し寂しそうに微笑む。


「お前は、どうすんだ?」

「私は父さんの意思を継いで、生き残った村人たちと村を再建する」

「……真希」

「そして、必ず見つけ出すんだ。行方不明になった、父さんを……」

「……そうか。そりゃ、これからが大変だな」


「そういえば、この子は誰だったんだ?」

「誰って、この村の村長の家の子なんだろ?」

『えぇ……。わたくしと共に眠っていたので、年はとっていませんが……』

「なっ、まさか……あの白愛ちゃんなのか!?」

「なんだ、気づいてなかったのか?」

「あまりにも見かけが違かったから、気が付かなかった」


「体の怪我や傷と言い、ずっとそのままみたいだからな」

『髪の色も、わたくしの影響で変わってしまいましたからね』

「そうだったのか。でも、生きていてよかった……」


 そういって、真希は嬉しそうに白愛を見つめていた。


「……いっ、ちゃ……う、の……?」

「……白愛、一度お別れだな」

「……ばい、ばい……い……や、だ……」

「……ちゃんと、約束の品は届けに来るぞ?」

「……い、やだ……ば、い……ばい、いや……だ……」


 白愛が涙を流しながら、満月の機体にくっつく。


『白愛が、こんなに懐くなんて……』

「そんなに珍しいのか?」

『元々、孤児ですからね。人と接するのが苦手なようで……』

「……そうなのか」


 満月が白愛の涙を拭いながら、そっと頭を撫でる。


「……ば、い……ばい、いや……だ……」

「…………」



























            「 ……なら、オレらと一緒に来るか? 」



























 そう語りかけた満月の言葉に、全員が驚き目を見開く。


「……満月、本気か?」

「分かってる。祠から出られなくなる可能性も、未来で後悔する可能性も……」

「なら、なんで、そこまでする」


 満月は、泣きつく白愛を撫でながら、静かに語り出した。



























 オレは、今、お前ら家族が一緒に居るから、毎日が楽しいんだ。


 身体の自由が利かないだけで、どれだけ、この世界が生きにくいかを、

 オレの機体の中に宿る心の傷が、忘れることを許してはくれない。


 そんなオレを必要としてくれるお前らといるのが、オレは楽しいんだ。



 それに、この先生きていくとしても、恋白のような、

 が常にそばにいるのも、避けられる理由になる。



 全ての村人が、真希のように受け入れてくれるわけじゃない。


 それこそ、怪鳥なんかに襲われた過去があるなら、

 怪異に敵意を見せる者も、きっと中にはいるだろう。


 そんな現実に苦しまない為にも、この子には居場所が必要だ。



























        満月の言葉を聞き、恋白が一人、うつむき黙り込む。


               すると、白愛の涙を拭って、満月がそっと告げた。



























           「 白愛には、この先も恋白が必要だから…… 」



























 その言葉に、恋白が驚くように顔を上げる。


「……満月さま」

「この子が、ありのままの笑顔で居られる場所を、オレは作ってやりたいんだよ」

「……満月」

「それに、なにより……」


 満月は、泣きついていた白愛を優しく抱き上げると、

 不知火の光に照らされながら、白愛に笑顔を向けた。



























     「 この子の涙を見たら、笑顔にしてやりたいなって、


               オレの手で守ってやりたいって、そう思ったんだ 」



























    「 昔、一人で生きていたオレを、孤独から救ってくれた、


              爺のようなヒーローに、オレもなってやりたいってな 」



























 そう告げる満月は、迷いの無い瞳で微笑んでいた。


「……えへっ」


 白愛が笑顔で、満月の機体に抱きつくと、

 それを見た灰夢が、大きくため息をつく。


「ったく……。育ての親が同じだと、余計なところまで似るもんだな」

「はっはっは。双子を連れてきたお前には、痛いほど染み渡ったか?」

「あ〜あ〜はいはい、俺の負けだ。すいませんでした……」


「お前は優しいな。灰夢……」

「なんだよ、急に。気持ち悪ぃな……」

「どうせ、お前のことだから、だけなんだろ?」

「……気づいてんなら、初めっからそう言えよ」


 笑顔で満月に抱きついている白愛を見て、恋白も笑みを浮かべる。


「白蛇の神様よ。お前は、どうすんだ?」

『許されるのならば、この先も白愛と共に歩みたいです。ただ……』

「祀られた神様ってのは、ここから出られねぇのか?」

『いえ、出られないことは無いのですが……』

「他に何か、問題でもあるのか?」

『この島を、災いから守るものが、無くなってしまうので……』

「あぁ、守るものかぁ……」


 灰夢が目を瞑って空を仰ぎ、一人、打開案を考える。

 すると、不意に満月が思いついたように、手を空へと掲げた。


「──こいッ!!!」



【  ❀| とりあえず何があっても死ぬ気で身を守る聖剣 《べアレックスカリバー》❀  】



「ほら、これならどうだ?」

「なんだ、これ……」

「起動させると、自動で敵の攻撃を弾く機神聖剣だ」

「ドラ〇もんの道具に、名刀〇光丸って無かったっけか?」

「まぁ、それと似たようなものだな」

「てか、そういうのもっと早くだせよ。もっと楽に勝てただろ」

「いや、こいつはただひたすら防ぐだけで、攻撃はしない」

「──下位互換じゃねぇかッ!!!」


 聖剣を投げ捨てながら、灰夢がツッコミを入れる。


「それと、転送装置を置いて行くのはどうだ?」

「だが、防いでるだけじゃ、敵に攻められたら時間の問題だろ」

「聖剣を抜いたら、オレに信号が入るようにする。気づいた時にオレが来よう」

「なるほどな。流石が、店のALS〇Kなだけの事はある」

「やっぱ、置いていくのやめていいか?」

「いや、落ち着け。これでも一応、精一杯に褒めてるんだ」

「ダメだ、オレが褒められてる気がしない」


「世界に愛される、クマ型ロボットなだけなことはある……とかならどうだ?」

「世界に愛されたら、月影にいないだろ」

「確かに、そりゃそうだな」


 灰夢の必死なアピールを、満月が迷うことなく切り捨てていく。


「……ク、マ……さん……?」

「あぁ、このクマさんが、白愛を守ってあげるからな」

「……うんっ!」



( ……こいつ、パパみたいになってきてねぇか? )



 白愛に笑顔を向ける満月に、灰夢は哀れみを感じていた。


「まぁ、お前がいりゃ、なんとかなるか」

「灰夢も転送装置に入れば、ここに来れると思うぞ」

「あれって、人間も使えるのか?」

「いや、光の速度で送られるから、人間が入るとバラける」


 そう満月が告げると同時に、灰夢がしかめっ面を向ける。


「……お前、今、なんて言った?」

「……? 『 人間が入るとバラける 』と言ったんだが?」

「……その前は?」

「『 お前も転送装置に入れば、来れると思うぞ 』と言ったんだよ」

「…………」

「……どうした?」

「いや、もうなんでもねぇよ……」


 灰夢は心で、そっと何かを諦めた。


「これで、なんとかなりそうか? 真希……」

「あ、あぁ、大丈夫だ。私も村の設備を、なるべく自分で整えてみる」

「そうか。そういや、真希もなんか色々作ってたな」

「あの怪鳥レベルになるとあれだが、海賊程度なら追っ払うさ」

「いつから、この世界は大海賊時代に突入したんだよ」


 自信満々に告げる真希に、灰夢が呆れ返る。


「まぁ、オレも時々様子を見にくるさ」

「ありがとう。満月には、私も聞きたいことがたくさんある」

「んじゃま、これで二人仲良く、来れるんじゃねぇか?」


 すると、牙朧武が、不意に恋白に疑問を問いかけた。


「お主、ここを離れても、霊力は回復出来るのか?」

『そうですね。何とかして、人の信仰さえ集められれば……』


「恋白。お前、信仰の他に、人間の精気でも力が戻るっつったよな?」

『えぇ、まぁ……』

「なら、俺の精気を吸ってりゃ大丈夫だろ」

『──えっ!? で、ですが、あなた様が倒れてしまっては……』

「俺は不死身だ。お前が吸った程度じゃ、よろけもしねぇよ」

『……よろしいのですか?』

「まぁ、現時点で二人そういうのがいるし、一人増えても変わらねぇだろ」


 灰夢が牙朧武と九十九を、横目でじーっと見つめる。


「なんか、給水ポットみたいになってきてるな。お前……」

「しょうがねぇだろ。それが一番、手っ取り早いんだから……」


『……灰夢さま』

「俺に取り憑いてりゃ、白愛の成長の妨げにはならねぇだろ?」


 そう告げる灰夢を見て、恋白の瞳から涙が溢れる。



























     「 醜い姿の、このわたくしが……白愛と、この先も……


             共に、歩みを重ねても……よろしいのでしょうか? 」



























 不安そうに問いかける恋白に、灰夢と満月が笑顔を見せる。


「言ったはずだ。白愛には、恋白が必要だと……」

「……満月さま」

「これからも白愛のそばで、ちゃんと成長を見守ってやれ……」

「……灰夢さま」


 二人の言葉を受けとった恋白が、二人にそっと頭を下げた。



























     「 ……心より、感謝致します……。本当に、ありがとうございます…… 」



























 灰夢が手を伸ばすと、恋白が体に巻き付き、精気を吸っていく。

 すると、恋白の体が光り輝き、人の姿へと変わっていった。


「──げっ!?」

「──へっ!?」


 その恋白の姿に、満月や真希たちが目を丸くする。


「おぉ、これはまた……」

「なんだか、この展開も慣れてきたのぉ……」

「また一人、ハーレムの仲間入りじゃな」

「……お、ねぇ……ちゃ、ん……」


 光が鎮まると、灰夢の体に裸の少女が抱きついていた。


「ちょ、おまっ……」

「……灰夢さま、いえ……主さま、本当に……ありがとう、ございます……」


 恋白が涙を流しながら、上目遣いで、灰夢にお礼を告げる。

 すると、灰夢が羽織を急いで脱いで、そっと恋白の上から掛けた。


「分かったから、これでも着ててくれ。その恰好は目に毒だ……」

「……? ──キャッ!?」

「蛇の毒にやられたのぉ……」

「おい、誰が上手いこと言えっつったよ」

「申し訳ありません。人の姿は、鱗が無くなってしまうのでした」

「いや、そういう問題なのか?」


 顔を真っ赤に染めながら、うずくまる恋白に、灰夢が呆れ返る。


「……み、見られました?」

「見てないって言ったら、信じるか?」

「いえ、その……お見苦しいものを、お見せしました……」

「あっ、いや……その、こちらこそ……えっと、ご馳走様でした……」

「その返しはダメだろ。灰夢……」


 ボソッとつっこむ満月に、灰夢が目線を送る。


「満月。お前なら、こういう時なんて言う?」

「もちろん、『 その体、スキャンしてもいいですか? 』だろ」

「いや、それはもう、余裕で犯罪の域だろ」

「何を言っている、ロボットに犯罪も何も無い」

「いつもの【 人の心 】は、どこに行ったんだよッ!!!」


 満月は、誇らしいほどのドヤ顔を決めていた。


「ご主人も、そういう経験だけは活かされんのぉ……」

「九十九もそうだが……公式ロリババアって、怪異の中だと常識なのか?」


「酷いです、主さま。わたくしはまだ、そんなに老いておりませんよ?」

「それなら、実年齢を言ってみろ」

「これでも、まだ四百年ちょっとしか生きておりませんっ!」

「はぁ……。少しはまともだと期待した、俺の希望を返してくれ……」


 人に戻った恋白を見て、白愛が手を伸ばす。


「……お、ねぇ……ちゃん……」

「……白愛」


 そんな白愛を抱き寄せ、恋白はギュッと抱きしめた。


「……えへ、お……ねぇ、ちゃ……ん、だ、い……すき……」

「……白愛。お姉ちゃんも、あなたが大好きよ……」

「……ず、っと……いっ、しょ……」

「……えぇ。これからも、ずっと一緒だよ。白愛……」

「……うんっ!」


























 二人は互いに寄り添い、静かに涙を流しながらも、


       みなの心を明るく照らす、暖かい笑顔を咲かせる。


             不知火の光にも負けない程の、美しい愛を持って──


























        ──その後、島には一つの新たな伝説が生まれた。


























 島に災いが降り注ぐ時、彼の者は来たる。


       いかなる災厄も恐れること無き、勇気を持つ者。


             機神と共に、稲妻を駆ける黒き英雄。その名は──



























❀ 第壱部 第漆章 消えた英雄と不知火の光 ❀

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