第175話 怒られた
「真下さんはいつ迎えに来るの?」
「あ、晩飯食って風呂入ったらおいでって」
「おいで?」
「知らないの? 真下さん、ここのホテルに泊まってるよ」
「ええ~~~~!」
知らないよ! 言ってよ!
「滝夜が来んのと一緒に」
「その前は滝夜ん家の近くにいてたかもな!」
「えええ!」
「や、知らんけど」
なになに?
真下さん、おれにずっと張り付いてたの?? 尾行??
おれマルタイ?
「おれなんか挨拶した方がいい?」
こんな長い間迷惑かけてしまったのか。
おれが陽太ん家にいるってわがまま言ったから。
『マスターはどこでも仕事ができますから、むしろリゾート満喫中ですよ』
「マスター?」
『わたしの開発者の一人です』
「すっっっげえ!!」
「うそっ! 僕お話したい!」
「それは知らんかった。凄いお人なんや」
ほっとしたのも束の間、輝夜の爆弾発言で遠慮は吹っ飛んだ。
「ねえ、今から行ってもいい?」
『聞いてみます』
いつになく陽太がグイグイ行くのは、やっぱ理系だから?
でもウグイスの開発者なんて、誰だって話聞きたい。おれだって。
『あ、ダメだそうです。怒られました』
「言っちゃダメだったんや」
「そりゃ重大発言だもん」
『ごめんなさい、皆さんも黙ってて頂けますか?』
「はあい」
残念だけど、凄いお得感。めっちゃ凄いこと聞いちゃった。
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