このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(82文字)
突然降って来た雪は凛として綺麗で、だけど、どこか強引で、だけど、暖かくて、君の心を明らかにする。降る、積る、溶ける、それを知りながら、それでも春を夢見ている。君が咲く日を夢見ている。
売れないストリートミュージシャンは雪の日に天使の歌声を聞いた。ミュージシャンの「彼」と天使の「彼女」の儚くも美しいストーリー。優しさを伴った少しぶっきらぼうな文体、表現がよい。この寒い季節、二人のふれあいに暖を求めてみませんか。
世間の目は厳しいどんなに頑張っても周りからは認められない。しかし一生懸命頑張ればいつの間にかその姿をみた誰かが救われているのかもしれない。これは売れないミュージシャンと幽霊の少女の2人の物語。短いので暇な方、暇じゃなくとも1話だけ読んでみてください、どんどん続きが気になって読んでしまいます。是非読んでみてください!
芸術の分野は大成するのが難しい。特に音楽なんで、毎年幾つものバンドが生まれては消えて行く。だけど、自分が作りたくて作った歌が、意味が無いだなんて、誰が決めるのだろうか。 少なくとも、彼の歌は彼女に力を与えた。 それは音楽だけでは無い。ここにある物語だってそうだ。長編では無くさらりと読める物語だけど、読んだ私には「物語を作る」と言う行為に、少しの自信をくれた。 もし、自分のして居る事に無力を感じた人が居たら、私が感じたように、頑張ろうと言う気持ちを貰えると思います。