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「理彩子!まだ、手元にね〜けど、賞金振込まれたら、すぐに金返すから!悪いな!立て替えてもらってて」
と、大輝が理彩子に向かって言った。
「何?大輝、理彩子に借金してんのかよ?」
悠弥が笑って言った。
「衣装代!!全部理彩子が用意して、払ってくれてるんだよ。おまえら、なんも考えてね〜けど」
「あっ!そうなんだ!全然考えてなかった。
自分の分を、それぞれ払えばいいんじゃね〜のか?」
と、俺は大輝に言ったつもりだったが、
「それじゃ、ダメだって!」
俺の後ろから、理彩子が言った。
「それだと、不公平になっちゃうからさ〜!
で、大輝が全員分まとめて払うってゆうから。
じゃ、それでいいよ!ってね」
「ってゆうか、俺が自腹切るつもりなんて、全くね〜よ!
俺、最初から賞金の50万当てにしてたから」
「マジかよ?アハハ!ギャンブラーだな!」
と、俺は笑った。
「まっ、それは保険!無理だったら、各自払えって言ったかもな。俺は安かったし」
「へぇ〜そっか!みんな、それぞれ違う衣装だから、値段違うんだな?
誰のが1番高いんだよ?
俺は、ハーパンだし安そうだな!」
と、悠弥が理彩子に聞いた。
「だ〜〜れだ!?」
「うっぜ!!どうせ、ラブラブ彼氏のめちゃ白い衣装だろ!」
と、悠弥が答えた。
「ブッブー!!違います!!」
「ん?じゃ、瞬か?」
「ブッブー!瞬のは、2番目に高いけどね!」
えっ?
「まさかの、桂吾?」
「正解!桂吾の衣装代、5万超え〜!!」
「はぁーー?ウソだろ?
ものっすげーペラッペラだぜ!なんも、着てね〜んじゃないかって思うくらい、軽〜いし!!
あれのどこに5万?」
俺はマジでビックリして、うしろを振り向いて理彩子に聞いた。
「あれ!シルクだから、生地代だけでも超高いの!風になびかせたかったってのもあるけど、
桂吾が主役の曲にしたかったから」
えっ?
理彩子がそんな風に考えてくれてたなんて、全く思いもしなかった。
「ありがとな!理彩子!
でも、そう言うこと、先に言ってくれよ!
ずっと薄っぺらだな〜って思って着てたよ」
「桂吾が主役だって言ってんのに、その主役から5万とれね〜だろ〜!
だから、みんなの分まとめて賞金から出すから」と、大輝が言った。
「それは、それは!お願いしま〜す」
「俺のはいくらだよ?」
と、悠弥が聞いた。
「いちきゅっぱ!かな」
「なめてんな!理彩子!!」
「俺なんて、いちにっぱだぜ!」
と、大輝が言って、みんなで笑った。
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