知識だけじゃ戦えない。医者も患者も。

 以前「知識は自衛になるかも」なんて書きましたが、ぶっちゃけると病気の知識があったところで、使わなきゃ意味はありません。

 かといって、医者に意見して「最新医学はこうなっているんだから、そちらに合わせて欲しい」なんて言うのも、「この薬は私の病名では出さないはずから、外してほしい」と意見するのも、全部違います。


 まず医者は、知識だけで患者を診ているわけじゃありません。

 自分が診てきた経験だとか、自分なりの推理だとか、そういうのを総動員して治療方針を患者一人一人に細かくカスタマイズしています。勉強会だって頻繁にありますし、患者よりも情報のアップデートは確実に早いです。

 だから基本は、医者を信用して治療を任せるのが正しいと思います。


 ただね、『なんか、言っている事が信じられない』医者ってのもいるわけですよ。

 知識があれば「あれ、さっきと言ってる事が矛盾してる」と気づけたり、「なんかか、思い違いをしているような?」と疑問に思えたりします。そういう時に質問をして、相手が「ああ、そうだね」と気づいて考え直してくれるか、「患者は余計な事を言うな」と過剰反応をするかで、その医者が信用できるか分かる訳です。

「人の話をちゃんと聞けるか」っていう、人として初歩的な部分を判断する手段に使えるんですよ。


 ……私の経験上、「患者は黙っとけ」という医者にろくなのはいないね。

 うちの彼も、間違った薬を処方されて脳内ぐっちゃぐちゃになったしね。

 即、同じ院内の別の医者に変えましたよ。この人はちゃんとお話を聞いてくれるから助かる(変な勘違いして、1時間説教してきたりするけど)


 あとは、生活改善だとか、日々の生活を『自衛』するのには知識が使えます。

 ブルーライトカットの眼鏡を使って目への刺激をカットするとか(目の筋肉や視神経は脳に近い所を通っているため、疲れがダイレクトに脳を直撃しやすい)、小説だとか粘土細工だとか、創作系の趣味を持つだとか(決まった完成の形がないので自由度が高いうえに、多くの人から称賛されやすい。結果、自己肯定感の向上に繋がる)、所持金はなるべく電子マネーに変換するとか(現金だと残りを計算しづらいが、電子マネーなら数字で出るので出費管理がしやすい)、市販の痛み止めを買うときは成分に注意するとか(一部の向精神薬の効果が強くなりすぎる物がある)。この辺は書籍やネットで知識を仕入れて、実践すると本当に効果を実感します。


 私は、患者が知り得る程度の医学の知識は、特に日常で使うものだと思っています。

 創意工夫する事に抵抗や恐怖を覚える人も結構多いと思いますが(現金を何万円も電子マネーにするなんて、結構勇気いるしね)、自分が自由にできる範囲内の事ならば、誰も叱りませんので。『その知識が本当に正しいのか』、ガンガン実践して楽になってください。

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