第249話 老兵
伊勢攻略に出発しようとしたら、元荒子城主・前田利春79歳と、元志賀城主・平手政秀66歳が小牧山城にやってきた。
「爺さん達、暇なのか? いくら家督を息子に譲ったって言っても、城でやる事があんだろうに」
「ははは、城でやる事はない! 俺は信長と
と前田利春が柄にもない駄洒落を言って1人で盛り上がっていた。
「年寄りの駄洒落かよぉ」
「ははは、俺と政秀は信長の城に住む事にした。いつでも使え!」
「えええええ! 老人ホームじゃねえぞ」
まあ、政秀は吏僚の手伝いして貰えそうだから良いけど、利春じいさんは飲んだくれていそうだな。
「おいおい、言い過ぎじゃねえか? 俺達も住むぜ」
片原一色城主・橋本一巴53歳も来ていた。
橋本一巴の後ろからガヤガヤと爺さん達が歩いて来る。
50代は爺さんじゃねえか? ん~、この世界の平均寿命は50歳ぐらいだから爺さんで良いかな。
山崎城主・佐久間信晴55歳、
五器所城主・佐久間盛重57歳、
前田城主・前田長定56歳、
奴野屋城主・大橋重長64歳、
岩崎城主・丹羽氏清74歳、
稲葉地城主・織田秀敏89歳
6人のじいさん達。
「なんだい? みんな今から
「儂らは、家督を譲って来た。もう自由だ。だから信長の
と秀敏大叔父が偉そうに言いやがる。
「と言われてもなぁ」
頭を掻く俺。
「いいからいいから。老い先短い年寄りの願いを聞いてやれ」
御大、三河国額田郡岡崎城家老・小梁川宗朝90歳の登場だ。
「宗朝! お前もかぁ! 三河国はどうすんだ? 伊達稙宗は知ってんのか?」
「はっはっは、何時死ぬか分からんのでな。稙宗様の了承を得て来てやった。大将が不足してるんだってな。大将をやってやるぞ」
はぁ、老兵部隊でもつくるか、
と、こんな事もあったが、小牧山城には尾張から次々と伊勢攻略の軍が到着してきた。
尾張国からは下記の武将と7万5千の兵が集まった。
尾張国大将 兵10000人
尾張国統括:清洲城代・大内義隆
尾張国統括補佐・江良房栄
海東郡 兵5000人
統括:勝幡城代・前田利久
副将:勝幡城・前田慶次
海西郡 兵5000人
統括:荷之上城代・真田信綱
中島郡 兵5000人
統括:野府城代・平手久秀
副将:片原一色城主・橋本道一
丹羽郡 兵15000人
統括:小折城主・生駒家長
副将:小牧山城代・池田恒興
副将:岩倉城代・蜂屋頼隆
葉栗郡 兵5000人
統括:山崎城代・佐々政次
愛知郡 兵15000人
統括:熱田羽城主・加藤順盛
副将:鳴海城代・高坂昌信
副将:末森城代・内藤勝介
春日井郡 兵5000人
統括:品野城代・織田信光(不参加)
副将:山崎城主・佐久間信盛
知多郡 兵10000人
統括:緒川城主・水野信元
副将:大野城主・佐治為景
春日井郡の品野城は武田信玄の信濃国と隣接している為、織田信光は不参加とした。
「信長様、わっちも家督を弟に譲ったで、知多郡統括は佐治にしてちょう」
緒川城主・水野信元が俺に談判してきた。
「信元ぉ! お前もかぁ!」
「そうだがや」
「はぁ、分かったよ」
と言うことで知多郡の武将と兵は以下の様に替わった。
知多郡 兵10000人
統括:大野城主・佐治為景
副将:緒川城主・水野信近
その時、三河国からも軍が到着した。
あれ? 三河国は今川義元の遠江国と武田信玄の信濃国と接しているから今回の出陣はないはずだけどな。
三河国からは以下の武将と兵が到着した。
【三河国】 兵10000人
碧海郡 兵5000人
統括:安祥城代・内藤昌豊
幡豆郡 兵5000人
統括:東条城代・根津政直
「信長様、ご無沙汰しております。伊達稙宗様にお願いして、武田信玄の信濃国と今川義元の遠江国から一番遠い、碧海郡と幡豆郡の兵を連れて来ました」
「うむ、ご苦労」
これに俺の兵も加えて、美濃国経由で北伊勢に入るのだ。美濃国も兵達は揃っているかな?
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