第158話 織田信長22歳2
それから新しい仲間が増えた。
一人目は
謀叛を起こして大内義隆を倒し下剋上したが、毛利元就に「厳島の戦い」で大敗。殺されるところを助けて家臣にした。
「厳島の戦い」は2万を超える陶晴賢軍が厳島に侵攻したが、4千の毛利元就軍が奇襲攻撃で倒した。織田信長の「桶狭間の戦い」に並ぶ、少数の兵で大軍を倒した歴史的な合戦だ。
「義隆様、申し訳御座いませんでした」
土下座で謝る陶晴賢。
「隆房、良い良い。悪魔に魅入られたのであろう」
大内義隆は陶晴賢(旧名:隆房)を許した。
「義隆様、申し訳御座いませんが、私は『晴賢』に改名しておりまして………」
「なにぃ! 麿の名の1字『隆』を授けた『隆房』を改名したとは。あぁ、悲しいやぁあああああ」
大内義隆は泣き出した。
内藤興盛と冷泉隆豊に慰められる大内義隆に向かって俺は「もう、義隆の家臣では無くなったんだから『晴賢』で良いじゃん。気にすんなよ」と言ったが。
「あぁぁぁ」
しくしくと泣き止まない大内義隆。
はぁ、女々しいなぁ、もう。放っておこうと思う俺だった。
二人目と三人目は
尚、弘中隆助は若いので、俺の小姓として仕え経験を積む事となった。
4人目は江良房栄41歳、アオザメの魚人。弘中隆包と並ぶ大内氏における知勇兼備の武将だが、毛利元就の策略で元就と内応しているとの流言により、疑心暗鬼になった陶晴賢の命令で弘中隆包に暗殺されるところを救って家臣にした。
これは弘中隆包も同意していた救出劇で、江良房栄もかくなる上はと俺の家臣になる事を了承し周防を出る事にした。
陶晴賢・弘中隆包・江良房栄も大内氏の文治派であった相良武任とは馬が合わないが、完全な文治政治に舵を切った大内義隆とは異なり、天下布武を行う為の拡大路線中である俺の元ではお互いに大人の対応が出来ると思う。………多分。
一方、勘合貿易船の積み荷を下ろし伊藤屋惣十郎、生駒家宗、加藤順盛は商売で忙しくしていた。次の勘合貿易の出発も今年中に行うらしい。
で、コイツら倭寇達だが………。
新免無二に弟子入りしていた許二と、許一・
今回仲間にした許三、許四、
新免無二と鐘巻自斎を中心として近臣達に、教育を兼ねて訓練と狩りに行かせる事にした。いずれは水軍でも活躍して貰うので、水軍の訓練も行うので、鶴姫達にも任せた。なんてたって「アネサン」だしね。
そして、
「どうする?」
俺は
「「アネサン、一緒二、訓練スルー」」
って言ってるので、鶴姫に任せた。
「はぁ、しょうがないやのぉ。オタイがたいぎをみますけんね」
と言うわけで人魚二人は、鶴姫が倭寇達と一緒に訓練と狩りを教える事になった。
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