第127話 船の硬材
那古野城を見回ってる俺。
帰蝶が俺の横にいるのは良いのだが、小姓達も付いてくる。
塙直政、丹羽長秀、奥村永福に加えて年の若真田幸隆の息子真田清鏡12歳と、前田利春の息子前田利家14歳、佐々成宗の息子佐々成政17歳と佐々長穐16歳。
中学校の引率か?って感じ。
それから、鶴姫も俺の後ろから必ず付いてくる様になった。
ゆずは錬金術、吉乃は馬達の世話、直子は機織りで忙しいので、普段は一緒にいない。
知り合いが少ないから仕様がないのか。俺の護衛をしているのか、分からないが、早く船を作って海で活躍させたい。
船の製造はどうなってんだろう。
相良武任に聞きに行った。
「武任どうだ? 船は順調か?」
「信長様、良いところに来ていただきました。実はですね。信長様の言う竜骨を使った船を作るのに、良い硬材がなかなか手に入らないのです」
「船の硬材?どこかで聞いた事あるな」
「………北伊勢のトレントじゃない?」
帰蝶が言う。
「おお!そうだよ。トレントだ。地下25階は木材を作る為、トレントの森にしたんだよな」
「そうね、直子に聞いてみましょう」
直子を召喚すると。
着替え中だったらしい直子は、下着姿でパンツを穿く瞬間で動きを止めていて……、俺を向いた。
「あら、お呼び、………ですか?」
冷静な直子に「ごめんごめん、先ずパンツは穿いてくれ」と言う。
「穿く、ですか?」
じっくり直子の下着姿を見てしまう俺。
「おお!すげぇ!」
佐々成政が叫ぶ。
小姓達も目を皿の様にして見ていた。
「いいから早く穿きなさい!少年達の目に毒よおおおおおお!それと上も着なさい!」
帰蝶が叫ぶ。
何事もなかったか様にパンツを穿き、上着を着る直子。
「はぁ、直子、ダンジョンにあるトレントの森から木材の出荷は出来ていないのか?」
「ダンジョン作成モンスター、ダンジョンで殺す、いけない」
「そっかぁ。そうだよなぁ。自分で作って自分で殺す訳にはいかないよね。階層を上げて狩りの時に狩って貰うか」
「そうね、無二と倭寇達が今地下18階の雀蜂まで行ってるけど、平均は15階の虻だから、15階ぐらいが良いんじゃない?」
ああ、相変わらず無二はダンジョン通いか。倭寇達も無二の我が儘に付き合ってんだな。
「そうだな。そうしよう。直子頼んだよ」
「了解」
と言う訳で俺の領地の資金源であるダンジョン『蟲の洞窟』を以下の様に変える事にした。
地下1階:
地下2階:
地下3階:
地下4階:
地下5階:
地下6階:
地下7階:
地下8階:
地下9階:
地下10階:
地下11階:
地下12階:
地下13階:
地下14階:
地下15階:トレントの森。
地下16階:
地下17階:
地下18階:
地下19階:
地下20階:
地下21階:
地下22階:進化した蟲達。
地下23階:空き。
地下24階:コカトリスと猪、野牛。
地下25階:鉱石の採取場。
地下26階:花畑にして蜂蜜の製造。
地下27階:田んぼ。
地下28階:酒造所と酒蔵。
地下29階:芋虫と蜘蛛が糸の生産。
地下30階:ダンジョン管理エリア兼機織りの工場。
「で、今後は良いとして。武任、今すぐ大量の硬材が欲しいんだよね」
「トレントの硬材が今すぐ手に入るのですか?」
「うん。沢山あったはず。果心居士!」
「ほっほっほ、トレントの硬材かな」
「そそ、武任の指定する場所に、北伊勢で狩ったトレントを置いて来てくれ」
「ほっほっほ、承知したぞ」
これで船の製造も進むだろう。
船を作れば鶴姫も海戦の訓練に行かせよう。
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