第116話 出陣
さて、天狗退治に行きますか。連れて行くのは、猿飛佐助と石川五右衛門、スレイプニルのニル、帰蝶とゆず、吉乃、直子、そして向こうで蟲達を召喚する。
少し前から『蟲の洞窟』は閉鎖している。中に冒険者がいない事も確認済みだ。
俺が中庭でニルを呼ぶと、颯爽とニルが現れた。
(待ちかねたぞ! 吉乃はもう大丈夫なのか?)
ニルは吉乃を見て近付き鼻を押し付けていた。
「ふふ、くすぐったいよ」
吉乃はニルの首を撫でる。
「大丈夫じゃないが本人が聞かないのでね。今回は後方から狙撃して貰うよ」
その時………。
影が出現し果心居士が浮き上がって来た。
「ほっほっほ、今回は一緒に戦うぞ」
「大丈夫なのか?無理しなくても良いぞ」
「ほっほっほ、信長のお陰でエルダーリッチに進化したからな。以前よりは戦えるだろう」
そして城からも人影がぞろぞろと歩いて来た。
「おいおい、何だか面白い事になってるみたいだな。俺も行くぞ」
「
杉谷善住坊と新免無二がやって来た。
「あのねぇ、相手は天狗よ。善住坊は良いけど。無二、あんたは空中の敵を倒せるの?」
帰蝶が無二に噛みつく。
「がはは、やってみなけりゃ分からねえが、天狗は一流の剣術を使うって話だ。こんな話滅多にねえ。殺し合ってみてえじゃねえか」
「身内の事だからみんなには遠慮してたんだが、良いのか?」
もともとはオヤジの薬探し、今は妻達の意趣返しだ。
「おいおい、俺達も身内だろう。がはは」
「おう、そうだ身内だ。それにこれだけ良い待遇で、贅沢な暮らしもさせて貰ってるしな。勿論報酬無しで全く構わねえ」
傭兵上がりの善住坊が報酬を要らないって相当だよ。嬉しくて涙が出るね。
「有り難う。報酬は出すよ。頼むぞ」
「おうよ」
「がはは、任せろ」
「幾多の戦、俺らも行くさ、桜は咲くさ、あっという間に語り草」
塙直政も長い槍を持ってやって来た。
「アニキ、水臭いっすよ。俺は身内っすよ」
池田恒興も駆け付けた。
他の家臣達も次々に参戦の意思を表明する。
青山信昌が、内藤勝介が、滝川慶次が…。
そして諸岡一羽、林崎甚助、鐘捲自斎、佐々木小次郎、平手汎秀、平手久秀、高坂昌信、木下藤吉郎、滝川一益、富田勢源、内藤昌豊、愛州小七郎、根津政直、真田幸隆、真田信綱、真田清鏡、生駒家長、前田利玄、前田安勝、前田利家、奥村永福、佐々政次、佐々孫介、佐々成政、佐々長穐、笠原清繁、戸田尭光、小梁川宗秀、冷泉隆豊、岡部隆景、右田隆次、杉興運、丹羽長秀。
山本勘助、
「留守の間、那古野城はお任せください」
と海野棟綱。
「船の事は任せてください」
と相良武任。
「思う存分暴れて来るが良い」
と伊達稙宗。
「信長様、無理しちゃダメよぉ」
養徳院が俺を抱き締める。
ちょっとぉ!
みんなが見てるんですけどぉ………。
養徳院の豊満な胸に顔が埋まる俺。
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