第128話 偵察ミッション その4
部屋に入ってきたスーツ姿のマヤ、手に持っていた荷物をリンドウに手渡してそれをリビングの隅に置いたのを見ながらいつもの様に髪を下ろして伊達メガネを外す。
「私からも連絡しようと思っていたの。疼いちゃって」
そう言いながらジャケットを脱ぐと白のブラウス越しにノーブラの胸が透けて見えている。リンドウの視線がその胸に注がれているのを感じて見せつける様に胸を突き出し、そしてスカートに手をかけて下ろすと下着をつけていない卑猥な下半身が露になる。
「途中で脱いできたの。どう?興奮する?」
「ああ、ビンビンになるな」
「嬉しい。いっぱいして」
そうしてお互いに相手を見ながら全裸になるとリンドウに飛び込んできたマヤを抱きしめてそのまま寝室に連れ込む。
「これよ、これが欲しかったの!」
リンドウの激しい突きにあられもない声をあげながらリンドウの下で悶え狂うマヤ。最後にリンドウが大きく腰を突き出すと今までにない大声をあげてそのまま失神してしまう。
「すごく良かった」
リンドウに抱きついた格好でベッドで横になっているマヤ。そうしてしばらく余韻を楽しんだ2人はリビングに移動して冷たいジュースを口にする。
全裸にリンドウのシャツを羽織っているマヤが
「グレネードランチャーを使いたいって、新しい武器を考えてるの?」
「そうじゃない。ちょっと使ってみたくてさ」
秘密ミッションのことは言えない。マヤもリンドウの仕事の特殊性を十分に理解しているのでこれ以上突っ込んだ質問をしてこない。リンドウがマヤを気に入ってる点の一つだ。お互いに立場を理解し合えている。
「そうそう、グレネードランチャーの弾丸代だけど無料でいいわよ」
その言葉に飲んでいたミネラルウォーターのボトルをテーブルに置いて顔をマヤに向ける。マヤはリンドウの視線を受け止めると微笑み、
「グレネードの貸し出しを申請した時の書類に武器使用者の名前にあなたの名前を書いたの。そしたら会社の上からリンドウが使うのなら弾丸代は請求しなくても良い。好きなだけ撃たせてあげろって」
「そりゃありがたい話しだ」
マヤはリンドウの腕に強くしがみつくと、
「新しい武器を開発するとそれを貴方に最初に使って貰ってその性能や機動性を評価してくれているでしょ?そしてその通りに改良するとよく売れるのよ。しかもリンドウが使っている、リンドウが認めた武器というだけで売れ行きが違うのよ。だから会社の上の人は皆貴方に感謝してる。弾丸代程度なら安いものだって」
そう言うと羽織っていたシャツを脱ぎ、ソファに座っているリンドウの足の上に足を広げて跨る様にして座ると見事な胸を見せつけ、顔をリンドウに近づけると、
「仕事の話はこれで終わり。ねぇ、もっと私の中に頂戴、いっぱい欲しいの」
リンドウは答える代わりに太ももの上に座っているマヤを下から貫く。そうして翌朝まで様々な体位でまぐわっていた2人。ふらふらのまま部屋を出ていくマヤを見送ると自分はベッドで仮眠をとることにした。
昼前に起きあがるとシャワーを浴び、迷彩服を着て狙撃銃とグレネードランチャーをもつと支部で車を借りて荒野に飛び出した。
D3地区まで一気に車を走らせて、人気がない廃墟を見つけるとそこに車を止めてグレネードランチャーの試打をする。弾丸は10発ほどで良いと言っていたが実際には20発ほどケースに入っていた。
銃身を上に向けて1発発射する。そして着弾地点までの距離をゴーグルで確認するという作業をするリンドウ。5、6発撃つと銃身の角度と射程距離を自分のものにすることができる様になった。
200メートル先の着弾地点から5メートルの範囲内ならそこにいる機械獣は完全に破壊できる、範囲が10メートルになると全ては破壊できないが動きを止めることはできるだろうと試射しながら機械獣との戦闘をシミュレーションしていくリンドウ。
日が暮れてきた時の距離感、そして夜になっての距離感もしっかりと掴んだリンドウ。20発全ての弾丸を使い切ると真夜中の荒野をD門に向かって戻っていった。
その後は毎日支部の地下でトレーニングをしていたリンドウがトレーニングを終えて自宅のマンションで寛いでいると端末にツバキからメッセージが入ってきた。全ての準備が整う目処がついたので打ち合わせをするというものだ。
翌日指定された時間に支部のビルの中にある会議室に入るとランディが既にきていて軽く手をあげて挨拶をする。会議室の正面には本部長のピートと支部長のツバキ、そして本部職員の3名が座っている。リンドウが入ってすぐにエリンとルリも部屋に入ってきた。
「揃ったわね」
ツバキのその言葉をきっかけに打ち合わせが始まった。
「この前の打ち合わせで要求のあった武器や装甲車は全て準備できる目処がついたの。ミッションは4日後南の入江から出発する。当日は朝この支部のビルの前に集合して。そのまま車で移動するから」
ツバキの説明に頷くメンバー。装備についてもハンターの希望通りに8輪タイヤの大型の装甲車、もちろん屋根にはマシンガンが装備されている。それからドローン3機、予備のラップトップ、そしてグレネードランチャー。弾丸、食料、燃料も装甲車と船に十分に積み込まれると聞いて安堵の表情を浮かべる4人。
ツバキの説明を終えると本部長のピートが、
「簡単なミッションではないと政府も我々も理解している。まずは安全を第一として無理をせずにやってもらいたい。ハンター本部としては優秀なハンターを失いたくはないからな」
「現地でのスケジュールについては現場に任せるわ。いつまでに戻ってきてという期限はないの。安全ルートで時間がかかるのも結構。貴方達が動きやすい様に動いて頂戴」
「船で待って貰ってる守備隊の兵士には悪いがこっちはそれは助かる」
ツバキの言葉にランディが言う。焦るとロクなことがないというのは皆経験していることだ。そして最後にピートが頼むぞと言いメンバー全員と握手をして打ち合わせは終わった。
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