第52話 オリエンテーション
「これにてオリエンテーションは終わりです」
オリエンテーションは1時間弱で終わった。内容としては行事関係が多かった。特に熱を込めて話していたのは園内戦と対校戦だった。
この世界では住む場所が人、獣人、エルフ、ドワーフと4つに完全に別れている。人が住んでいる場所を北とすると西に獣人、南にエルフ、東にドワーフとなっている。各種族ごとに境界があり、別の種族の住む場所に移動するのは難しい。そして4つの種族の間に巨大な深林があり、そこには魔族や龍がいるという噂があるが深林の奥は出現する魔物が最低でもAランクかつ数がとても多いということもあって深林の奥まで行って帰ってきたものがいないため、噂が本当かどうかわからない。
そして俺たちが住む人の領土では国が俺の住む国を含めて4つある。ただ種族間の移動とは違い、人間同士の国ごとの移動は簡単に行うことが出来る。
話を戻すと、園内戦はこの学園内で戦う。ただ出場するか選べるらしい。そして対校戦は園内戦で上位になった人がこの国の代表として他の国の学園生の代表と戦うというものらしい。
ちなみにこの国はいつも対校戦で3位か4位のドベ争いをしているらしい。しかしアンドレイ兄様が4年生の時にあと少しで2位になれるかというところまではいったらしい。だからどうにか2位になりたいらしい。志が低い……。
「では最後に自己紹介をして終わりましょう」
そして何故か最後に自己紹介をして今日は終わりということになった。
「ではクラウディアさんから出席番号順で名前、得意魔法、使う武器などをお願いします」
「は、はい!」
そしてクラウディアさんから自己紹介が始まった。
「わ、私の名前はクラウディア・アレオーラと言います。と、得意魔法は回復魔法です。つ、使う武器は盾です。よ、よろしくお願いします…」
盾って武器なんだろうか?俺はそんなことを考えていたが周りは得意魔法が回復魔法なのに的を壊せるってことは回復魔法はどれ程凄いのかなどを噂している。俺たちが遅れてくる間に隣の人とかと友達になってたのかな?
「ゼロス・アドルフォです。得意魔法は火魔法、得意武器は剣です。これからよろしく」
簡単に済ませたがこれでいいよね?
そしてそのあともソフィとシャナが無難に自己紹介をした。そして滞りなく全員の自己紹介が終わった。
「では本日のオリエンテーションはこれで終わりです。明日も学校があるので忘れずに来てくださいね」
今日は火の日で水、風、土の日に学園があり、光、闇の日が休みとなっている。4日間学園に通って2日間休みなら元の世界よりはマシだろう。
「クラウディアさん」
「は、はひ!」
「ごめん、ちょっと時間もらってもいい?」
「だ、だ、だい、大丈夫で、です…」
もう解散となってみんなが帰ろうとしている中でクラウディアさんに謝るために話しかけた。
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