第55話 怒りのアネエサ

 女神だ魔神だって言われても、私に神の力なんて無いよ。

 全くの徒労に終わり、肩を落として村に帰りました。


「「「アネエサ様!!有り難う御座いました!!」」」

「「「私達頑張っても、何も出来なくて!」」」

「「「村人達が次々亡くなって行くの!!」」」

「「「もうどうして良いか、分からなくなって···」」」


「「「「女神様!!!有り難う御座いました!!!」」」」


 お礼なんて言わないでぇ!!


 ·····お腹を斬られた少年は、助ける事が出来なかった·····

 顔を斬られた女性も、亡くなってた。

 欠損部位が修復出来、命を救えたのは半数に満たない20人程でした。


 250人の住民が、生活していた南開拓村は、高齢者7人乳幼児5人、全員で32人しか生き残ってない。




「私魔神と呼ばれ、皆に迷惑かけない様自重してたんだよ!!!

 自重の結果が、こんな事になるなら、

 もう自重なんてしない!!!


 私は今から魔神になる!!!


 サヨ報復だ!!南海岸王国を焼き滅ぼす!!!

 行くぞ!!!!!」


 サヨの肩に乗り、サヨが浮遊、首に跨がり風を後方に放射!!

 呼吸が出来ず苦しい高速飛行!!


 南海岸王国らしき町が見えて来ました。


「サヨ!あの広場に着陸する!!」


 着陸と同時に、風に乗せた大声!!

「南海岸王国の国王並びに住民に告げる!!

 私はアネエサ王国、女王魔神アネエサである!!

 宣戦布告も無く、我が南開拓村を女子供にいたるまで、住民を絶滅させた!!

 報復として、南海岸王国を焼き滅ぼす!!

 降伏は認めない!!

 潜伏中の各国の諜報員!!直に国外退去を勧める!!!

 残るなら、全てを焼き払う、とばっちりを受ける覚悟をせよ!!!

 10分後南海岸王国の消滅を謀る!!!」


 50人程の兵が襲って来ました。

「業火!!」

 瞬時に収得したサヨも

「業火!!!」

 50人の兵達が燃え上がり、消し炭に変わります。


 それを見た、男女十数人が逃げ出しました。

 諜報員のようです。

 町から逃げ出し、距離を取り成り行きを見届けようとして居ます。

「諜報員!!魔神の恐怖を各国に届けよ!!!」


「10分経過、これより全てを焼き払う!!!」


「地獄の業火!!!」

 空かさずサヨも

「地獄の業火!!!」


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