第29話 迎撃の準備
暗くなったので、門灯に緑青の浮いた銅貨を光らせて、入れて行きます。
「領主様!その魔法は?」
「これは·····ゼナ-ヘンダースンさんの·····そう!ゼナ魔法だよ」
「·····?」
室内の灯明台にも、光銅貨を入れて行きます。
湖光と輝く銅貨で、領主館全体が昼間の様に明るくなりました。
「「「「「凄い!!こんな立派なお館に住んで良いの?」」」」」
賑やかな声が響きます。
移動、女達が居たので、かなり時間が掛かって居ます。
広い厨房に女達を案内し、クスネて来た調理道具、調味料、食器棚をセットして、何か美味しいものを作るよう指示しました。
食材は、干し肉、芋、キノコを要求され、ポーチから大量に出します。
ついでに、女達が喜んだ干物と生肉も出して置きました。
調味料に、コショウやバジル等が有ったようで、いつもと違う旨い夕食が出来上がり、親衛隊や酋長頭領達も大喜びで食べて居ました。
女達の調理技術は一流です、予想外に良い仲間が出来ました。
「皆、食べながら聞いて!!私の予想では、2~3日、遅くとも5日後、略奪遠征から盗賊団が帰って来ます、盗賊の洞窟に有った物全て回収クスネて居り、怒り狂った盗賊50人が攻めて来ます」
「盗賊?人間か?」
「酋長、50人以上居る盗賊の中、危険な者は盗賊の頭と取り巻き15人程」
「危険と言っても、相手はたかが人間、我ら蜥蜴人だけで皆殺し出来ますじゃ」
「直接迎撃するのは、親衛隊と私、魔法攻撃で混乱した盗賊を、蜥蜴人と豚人で個別撃破お願いしたい」
「お安いご用ですじゃ」
「親衛隊の皆!!盗賊どもを誘き寄せる痕跡を、わざと残して居ます、盗賊どもは一直線に緑鬼豚人村にやって来るはずです、迎撃は芋畑の東にある空き地で行いたいと思います」
「魔神様!!」
「領主だよ、頭領ハチ!」
「そうでした、領主様!!剣と弓矢を量産して居ります、お役立て下さい!!!」
「有り難う!!それは、助かる」
「明日領主館に届けます」
酋長と頭領は「それでは、明朝武器をお届けします!!」と言い残し、蜥蜴人村に帰って行きました。
夜も更けたので、宿泊の部屋割りです。
部屋が多過ぎて、かえって部屋割りに迷います。
私の部屋は最初から決まって居ました。
二階最奥に位置する広い執務室と、奥に巨大なベッドが設置された寝室です。
サヨが眠れるサイズのベッドは、此だけです、当然サヨと私は同室に決めます。
女達は全員、一階厨房横の大部屋に入って貰います。
タタミ擬きが敷き詰められた部屋です、ベッドは不要、寝具を出して解決。
タロウ達がもめて居るのは、私の部屋に出来るだけ近い部屋狙いの為です。
決まりそうに無いので、木の板に木炭で5本線の、阿弥陀くじを書きました。
タロウ達、
決定した部屋割り、私の部屋に一番近い部屋は、チャメ達お手伝い少女隊6人がゲットしました。
そこから順に、タロウ達5人、アリタ達4人、チャイ達3人、カツ達4人と決定しました。
二階の空き部屋は、階段近くの3部屋を残すのみ、1階の部屋は会議室大少除く、20室が空きの状態になりました。
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