【ふざけるな!!】

8月22日・はれ


話は、その前の日(21日)のことであった…


虫ケラの小娘のボケムコ(ムコはんのこともはぐいたらしくなったけん、以後ボケムコと表記する)が『実家を飛び出して行方不明になった妻を探してほしい…』と言うて、テレビのワイドショウの公開捜査で訴えていたのを聞いた。


この時、アタシは新しい居場所を作ることとバイトでおカネをかせぐことしか頭になかった。


せやけん、虫ケラの小娘なんかどーでもよかった。


日付が変わって、22日の深夜3時か4時頃のことだった。


この時、ボケムコが突然やって来た。


ボケムコが『妻を探してほしい…』と女々しい声でアタシに言うた。


アタシは『店に居座る気!?』とボケムコに怒鳴りつけた。


ボケムコは『このままでは帰ることができまへんねん…』と女々しい声で言うて、店に居座った。


アタシは、陳列ケースに新しく到着したお弁当をならべながらボケムコに言うた。


「あんたええかげんにしいよ!!あと5分以内に店から出ないと、知人の知人に電話するわよ!!」

「まりなさん、お願いです…助けてください…ヨメはんがおらんなったけん、オカンとオトンとオニイたちが困っているねん…」

「やかましいわねボケムコ!!帰んなさいよ!!」

「帰りまんがなぁ。」

「せやったら、出えや!!」

「このままでは、帰れまへんねん。」


お弁当を陳列ケースにひととおり並べ終えたあと、アタシはボケムコにこう言うた。


「あのね!!ここはお店よ!!品物を買いに来る場よ!!わかっとんかしら!!」

「分かってまんがなぁ…せやけど、一言だけでもええけん、妻がどこへ行ったかを教えてください。」

「はぐいたらしいわね!!知らもんは知らん!!」

「ますます困りまんねん…」


ボケムコは、メソメソメソメソ泣きそうになっていた。


アタシは、ボケムコにするどい言葉をぶつけた。


「あんたはね!!この世に生まれた時から嫁はんもらう資格はなかったのよ!!あんたはヨメはんにアイソつかされた原因がゼンゼン分かってへんみたいね!!…あんたは図体ばかりが大きいクセに、生きる力がないクソアホンダラね!!」

「それは言い過ぎですよ!!」

「はぐいたらしいわね!!もう怒ったわよ!!今から知人の知人に電話するけん!!その前に帰んなさいよ!!」

「このままでは帰れまへんねん…」

「どついたろか!!」


(ガーン!!)


アタシは、ボケムコを右足でけつった。


ボケムコが反撃したけん、アタシは百倍の力でどつき返した。


他の男性店員数人がアタシを止めた…


その後、アタシを止めた3~4人の男性店員がボケムコを店から引きずり出した。


その後、男性店員たち全員が集団でボケムコをいて回した。


アタシは、さめた目つきで外をながめていた。

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