【愛があれば…】

10月19日・晴れ


あの日以降、アタシは激しい不安にかられていた。


この時、由宇(山口県岩国市)の3へん目のダンナの実家の家族たち(あいつら)とそれきりになったことを思い出した。


アタシはあの時、あいつらに(イミテーションの)エンゲージリングを見せながら『好きなカレができた、今度はひとりの男性を愛し抜く…』と強く言うた。


しかし、あいつらはいやそうな表情を浮かべた。


アタシは、やさぐれ女として生きて行くとタンカ切った。


ほんで、あいつらの家とはそれきりになった。


あの時、どうしてアタシはあいつらの家にあななひどいことを言うたのか…


心の中では分かっているけど、アタシはドアホだからコロッと忘れる…


せやけん、アタシは行く先々でトラブってばかりいた。


ところかまわず男をつまみ食いしたことが原因で、きついはずかしめを受けた。


アタシは、こりたこりたと口では言うけど、また同じあやまちを繰り返す…


『愛があれば、反対なんかこわくないわ…』と言う言葉の意味が分からない…


体だけは40過ぎでも、考え方はドアホ…


やっぱりアタシは…


恋人を作って、結婚する資格はないと思う。

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