神縁とは何か


「なんだテメェ」

「お嬢ん所と同じ術式を使いやがって」

「何者だテメェ」


「今更知る由も無い」

「つまりはそういう事だろうが」


「………そうか」

「やっぱし」

「お嬢関連ってワケか」

「……一つだけ聞かせろや」

「テメェは」

「お嬢にとって」

「無害か、有害か?」


「無論……贄波家にとっての利益だ」

「そして貴様こそ有害な存在」

「故に此処で終わらせてやる」


「ッ、どす黒い手ェが」

「士柄武物を握りやがった」


「これぞ屍子流」

「複数の魂を禍憑と成す」

「我が禍憑は士柄武物の遣い手」

「その魂を複数所持する事で」

「俺はその士柄武物遣いが扱う士柄武物を扱う事が出来る」

「そして、その能力は」

「闊を得た状態として権限する」


「何喋ってんだッオラァ!」


「知らぬか?」

「神縁だ」


「ッ!」

(神縁ッ)

(自他の間に奇縁を結ぶ運命術)

(名を名乗れば)

(別れても何れか出会う様に縁を作り)

(能力を口にすれば)

(術者が能力を発動する事で)

(距離、障害物関係なく)

(対象に到着するッ)


「終いだ火の申し子」


「ッ誰がッ終わるかァ!」

「がッヴぁ、はッぎあッ!!」

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