葦北静月と贄波璃々
「お嬢様」
「車の用意が出来ました」
「そう」
「じゃあ」
「行きましょうか」
「あ」
「静月」
「璃々ちゃん」
「やっほやっほ」
「璃々ちゃんも」
「八峡のお見舞い?」
「……違うわ」
「お見舞いじゃないの」
「何時までも起きない馬鹿な男が」
「起きてないか確認するだけ」
「じゃあ」
「八峡の所に行くんだ」
「丁度良いからさ」
「一緒に行こうよ」
「……えぇ」
「別に」
「構わないけれど」
「決まり!」
「じゃあ早く行こ!」
「ちょ、ちょっと」
「落ち着きなさいな」
「あ」
「界守っ」
「やっほやっほ八峡」
「お見舞いに来たよー」
「えっと」
「絡繰機巧の話したっけ?」
「今、修繕している絡繰機巧があってね」
「夏が終わるまでには完成する感じかなー」
「静月」
「何をしてるの?」
「えっとね」
「植物状態の人とか」
「話し掛けたりしたら」
「回復が早くなったって聞いた事があるから」
「だからこうして」
「語り掛けてあげてるの」
「ふぅん」
「そうなの」
「続きはまた今度で」
「そろそろ帰るね、八峡」
「ねえ」
「静月」
「ん」
「どうしたの?」
「……いえ」
「少し気になったのだけれど」
「毎週、この男の為に」
「よくも、足を運べるものね」
「ん……」
「あはは、まあ、そうかも」
「確かに」
「あんまり八峡とは接点無いけど」
「でも」
「なんだか」
「気になっちゃうんだよね」
【次回】
https://kakuyomu.jp/works/1177354055478314367/episodes/16816452218281713292
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