ごはん遠慮、葦北落ちる、重たい
「いや、今日は遠慮します」
「なんか、食べる気分じゃないんで」
「よよ……そうですか」
「あ、じゃあ、お弁当は」
「弁当も大丈夫っす」
「じゃ、俺これから授業なんで」
「じゃあ」
「あ……はいっ」
「今日も一日、頑張って下さいねっ!」
「……あ?」
(なんだ?階段……あー、葦北か?)
「んー……むぅ」
(寝惚けながら歩いてら……)
「ん……ひゃッ!」
(あぁ、バカがッ)
(案の定だ)
(足を踏み外しやがった)
「クソッ」
「あぶッ、きゃッ」
「………あ、れ?」
「痛く、無い?」
「……そりゃ、そうだろ」
「おいッ、退けッ!」
「あ、えぇ?あ、八峡?」
「なに、なんで?」
「え?クッション?」
「お前なぁ!」
「眠りながら降りッ……ちょ」
「一回離れろ」
「重たい」
「は、あ!?」
「お、重たく無いんですけどっ!?」
「その問答をする余力すらねぇんだよ!!」
「さっさと退けや!!」
「あ、うん、そ、そうだね」
「ごめん、ちょ、今退けるから」
「っ、たく……あぁ、体痛ェ……」
「はぁ……無駄な体力使っちまったよ」
「あ、えっと」
「ごめん、八峡」
「あの、あと」
「たすけてくれて」
「……ありがと」
「はぁ……いいよ、別に」
「つかお前、痩せ……いいや」
「とにかく気を付けろよ?」
「うん、あの」
「ありがと、八峡」
「はいはい……じゃあな」
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