第45話 ゴーレム クリエイト

 村が魔物に襲われ、それほど日もたたぬうちに、親父達と村の戦士達が魔樹海の奥に長期の遠征を計画している。


親父は村人達に言う。


「村が襲われるた後は、なぜか魔物達は大人しくなる傾向がある、この機会に今までより更に魔樹海の奥に行き、貴重な素材となる魔物を狩って来ようと思う」


村での生活は自給自足出来ている訳でない、魔物を狩り食肉と魔樹海での採取で薬などは自給自足できているが、穀物、野菜、香辛料、武器、防具、生活雑貨など供給が不足している物は、村の外から魔物の素材や魔樹海で採取した物を売って購入している。


この村では狩りはしているが、魔樹海が近すぎて村の外での作業は危険すぎるので農作物の生産は、村の中のわずかな畑でしかしていない、そして この村は外の村とかなり生活習慣も違うようだ。


 例えば外の村では、人が死んだら死体を使って葬儀と言う儀式をするそうだが、この村では人は死んだら終わり、魔物は人を殺すとすぐ死体を抱えて魔樹海に戻ってしまうので死体は残らない それは魔樹海で狩りをする者達も同じで、狩り最中で魔物に殺された者の死体はすぐに魔物が魔樹海の奥に運んでいくので残らない。


アスカ師匠も村を守って死んだ戦士たちの死体も魔樹海の奥に持ち去られている、たぶん骨も残さず食べられているだろう。


「そして、今回の狩りには 俺の息子の創ったゴーレムを連れて行こうと思う」


俺の創ったゴーレムが狩りに、それが本当なら俺は…………


俺は、俺の異能は父や母 村の皆から認められる


父や母から認められ家族に村の一員になれるのだ


俺は、長期の狩りに反対気味な心情が反転していた。


親父に駆け寄り


「俺のゴーレムを連れていってくれるのか、俺のゴーレムは役に立つのか!!」


「ああ、お前の3重魔法陣で造りだされるゴーレムは、俺達の命令も理解して指示にしたがってくれる、荷運びから戦闘まで役に立つだろう」


そう言って、父は俺の頭を撫でた。


俺は、胸が熱く熱くなるのを感じ、涙が溢れていた。



  始めて、父から頭を撫でられた いや 始めて しっかりと見てもらえた。




 俺の、異能はゴーレム クリエイトは産れた時から使えたが それは一重魔法陣だった 効果は物質の造形 そう ただの人形が作れるだけだった。


そして、4歳の頃に2重魔法陣を発動できるようになり人形達が動き出した。


その頃から、父と母から扱いに困られ、距離を置かれた気がする。


そして、5歳でアスカ師匠に預けられた。


アスカ師匠の元、2重魔法陣の発動の練習や2重魔法陣の効果の研究を行った。


そして、少し村の役に立てるようになった。


2重魔法陣のゴーレム達は、俺の命令しか聞かなった 言葉の命令では、一つ一つの動作を指示して動くだけだが、どうやら俺の創ったゴーレムとは何か繋がっているようで心の中でイメージを伝えると その動作をしてくれて荷運びや簡単な作業など村での仕事の役に立つようになった。


ゴーレムの数は数体を維持して、命令を実行させるのがやっとだった。


それから、ある事件で3重魔法陣、4重魔法陣の発動に成功した。










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