第40話 サクラ 2

 「ブヒ、今後サクラは、俺の専属秘書になって貰ってもいいかな?」


サクラは、何で? 的な疑問を持った顔をした。


「マスターの横にいる担当は、日替わりで順番と決まっております」


「そうそう、始めのゴスロリゴーレムちゃんをゴーレム クリエイトしてから約6年順番に誰か一人 今までに2500人目かな(1年400日 計算簡単 春100日 夏100日 秋100日 冬100日 因みに一週間10日 10週間で一季節 脳に優しい世界最高!!) 担当のゴスロリゴーレムちゃんが毎日変わるのはいいんだけど、たまに前日の事も伝わらない事があるんだよ」


俺の異能は、現在最高が6重魔法陣だが、4重目の魔法陣の効果 共有記憶領域となっている。


これは、全てのゴーレムが共有記憶領域にアクセスし、記憶を共有して活用できる異能で、初めての異能使用時から魔力供給を止めない限りずっと永続使用状態になる。


勿論、俺は初めて4重魔法陣を使用時からずっと魔力を供給し止めたことは無い、これを使っていると、一体のゴーレムに教えると他のゴーレムも出来るようになりとても便利な能力だ、そして記憶を共有するのでゴーレム同士の伝達がなくなりスムーズに全ての行動がおこなわれるはずなのだが。


ゴスロリゴーレムちゃんの一部の記憶が共有記憶領域にアップされていないようなのだ。


3重魔法陣でクレイエイトされたゴーレム達は全ての事を共有記憶領域にアップしてたのだが、ゴスロリゴーレムちゃん達はしていない。


これは、3重魔法陣ゴーレムも5重魔法陣のゴスロリゴーレムちゃん達も各個体が思考領域と記憶領域をもっているようで、3重魔法陣ゴーレムは素直に全て共有記憶領域にアップするのだが、ゴスロリゴーレムちゃん達は一部の記憶をアップしていないようだ。


今までのゴスロリゴーレムちゃん達の言動、行動から推測すると、俺との私的な会話、行動がアップされてないように思える。


「大事な事とかは伝わらない困ることになるから、今まで通りに一人は順番に傍についてもらう そして サクラにはずっと傍にいて 伝わらない時にフォローして欲しいんだよね、どうかな?」



 次の日? 食べながら寝落ちして起きたら両脇にゴスロリゴーレムちゃんが居るようになっていた、片方はサクラ、もう片方が順番に傍につくゴスロリゴーレムちゃんのようだ。


「サクラ おはよう」


「ゴスロリゴーレムちゃん おはよう」





 共有記憶領域


「サクラ?」 「サクラ」 「サクラ」 「個体ネーム?」 「サクラ」


「個体ネーム貰ってもいいのですか?」 「協定違反」 「違反」


「ゴスロリゴーレムちゃん協定違反!!」



「でも、マスターが…………」


「マスターが付けた」 「サクラ」 「サクラ」




翌日目を覚ますと、軍師ゴスロリゴーレムちゃんが目の前にいた。


軍師ゴスロリゴーレムちゃんは、ゴスロリドレスの胸の上の白い部分を俺に向け突き出してくる。


俺は何故か持っていた黒マジックで書いた。


  ザンネン


胸の白い部分書かれた、ザンネンを見た軍師ゴスロリゴーレムちゃんは


涙目でポカポカとお腹を叩いてきたが


頭をナデナデしてから


「隔離 見張りちゃんとつけて別室で仕事させて」


軍師ゴスロリゴーレムちゃんは、何故か残念オーラを醸し出している


そして、行動も残念感がある


なので、軍師でなくザンネンのがしっくりくるな。



 そんなこんなの城塞都市での生活だが そろそろ宮殿に戻ろうと思う


城塞都市の街に出来たメイド喫茶もいって楽しんだし もう この都市にようはない


いや、蟻人達がドンドンやって来て騒いでいるし、予想通り 蟻人姫が弾丸スピードでやってきて暴れてうるさくて落ち着けないので逃げたい、静かな宮殿に帰りたいのだ。


「そういえば、あの6重魔法陣でクリエイトした怖いのは、見ないけどどうしたの」


蟻人姫との対談時に、俺の命を救い蟻人との友好関係を作るのに貢献した怖い8体ゴーレム達だ。


「はい、 自分達はマスターに怖がられているので、宮殿の地下に隠れて暮らします、マスターに私達が必要な時はすぐ駆け付けますので。 と言って城塞都市を去り、宮殿の地下で暮らしているようです」


う、凄くいい子達だ


キモイ笑顔と怖い笑い声の恐怖の対象だが、凄くいい子達だ


俺がゴーレム クリエイトした時のイメージで出来た子達だ


怖いけど 仲良くなれるように頑張ろう



 あ 宮殿に戻ったら、地下に住んでるのね 考えただけで怖いけど 6重魔法陣で出来た異能も使えるゴーレム達 仲良く出来るように頑張ろう!!


  明日…………、来週…………から、頑張ろうか…………な?




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