第20話 ゴスロリゴーレムちゃんは、ぼったくる

 クレープを美味しくいただき、次の屋台に…………行こうよ、英雄蟻人さん。


「これ、もっと、欲しい、美味しく、もっと、もっと、欲しい」


なぜか、片言になってる英雄蟻人さん、そして初めの威風堂々とした姿はすでになく、ただの欲しがりだだっ子になってる。


 「ほらほら、次は甘~~~い、ベビーカステラ屋さんだよ~~」


 「甘い?、甘い?」


 と、英雄蟻人さんは聞いてくるが目がクレープの屋台から離れない、余程おいしかったのかな。


 「そそ、甘いよ~」


 次は、俺仕様の凄く甘いベビーカステラ屋さん、英雄蟻人さんを引っ張手、移動する。

 「いらしゃいまほ~~!!」


ゴスロリゴーレムちゃんの可愛い、ご来店の挨拶 語尾ほ~~は、正義!!


 「ほらほら、金型にベビーカステラの種を流し込んでジューとしたら出来上り!!」


 ころころと、金型からベビーカステラが取り出され目の前に積まれていく。


「バクバク行くから、代金後払いで~~~!!」


「へい、毎度ありでほ~~!!」


 ゴスロリゴーレムちゃんの返事を聞いて


両手で、出来立てアツアツのベビーカステラを掴み口の中に放り込む。


すぐに、英雄蟻人さんも真似して両手で掴んで口の中に詰め込みだした。


「ほふ、ほふ、ほふ」


アツアツ 大量に入れ過ぎた喉に詰まりそう


「はい、タピオカティー」


ゴスロリゴーレムちゃんが、ドリンクを渡してくれた。


甘いお茶を極太ストローで


「ズズズ~~」


そして、タピオカも吸い取って


「ぐにゅ、ぐにゅ」


横を見ると、頬っぺたをパンパンにして、モグモグしている英雄蟻人さんがガン見している。


「英雄蟻人さんにも、タピオカティーを」


ゴスロリゴーレムちゃんが走って、数軒隣のタピオカティーの店に買いに行ってくれた。


「はい、タピオカティー」


ゴスロリゴーレムちゃんが、英雄蟻人さんに手渡した。


すぐに、ストローに英雄蟻人さんが口をつけた所で、


「タピオカティー1杯 魔結晶1000gになります」


バビュン!!


おお、ストローでイッキ飲み始めてみた、凄いな英雄蟻人さん!!


でも、飲み終わってからオロオロ まるで迷子の幼子だ。


英雄蟻人さん、代金請求されるとは思ってなかったんだろうな。


ゴスロリゴーレムちゃんが、可愛い手を英雄蟻人さんに差し出して待っている。


オロオロが止まらない、英雄蟻人さん。


「俺が代わりに払うから、許してあげてね」


そして、ゴスロリゴーレムちゃんから1000gの魔晶石入りの袋を貰い、そのままゴスロリゴーレムちゃんに渡した…………その、貰って返す行為に意味は無いけど、有る それは、ゴスロリゴーレムちゃんのお店屋さんごっこだからだ、俺が一度持って支払う事に意味が有るのだから。


 魔晶石は、魔晶石倉庫に行けばゴスロリゴーレムちゃん達は無料で補給してもらえるし、しかも鉱山なら、そんなに苦労しないで掘りだせるのだから、お店屋さんごっこなのだ。

 

 「うううう」


 あ、ちょとゴスロリゴーレムちゃんは納得してないみたいだ。


ゴスロリゴーレムちゃんが、英雄蟻人さんに対して指をちょいちょいしている、着いて来いって意味みたいだ。


ゴスロリゴーレムちゃんが、どこかに向かって歩き出す、英雄蟻人さんは大人しくついていくみたいだ。


 そして、いつの間にか (要塞都市 お店専用 魔結晶両替所)と、看板のかかったお店が出来ていた。


 ちょと、豆知識 王都で魔結晶は10g 2000エリン これで一般家庭の魔道具のエネルギー1ヶ月分 賄う事ができます。


王都の一般家庭には、大体 各部屋に光の魔道具があり(字が何とか読める光量)料理用の過熱の魔道具 送風、温風のでる魔道具があります。


王都での外食は、一人一食 1000エリンくらいなので、凄く安いです。


タピオカティーは1杯 魔結晶1000g 20万エリンです 月収に近い金額ですが、まあ この地下にある鉱山では、掘れば出てくるので産地価格のぼったくりでも問題ないのか、それにゴスロリゴーレムちゃん達のお店屋さんごっこだしね。


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