第44話 師匠ゴーレム
ーーー 第一章 第三話からの続き
オクク 10歳から始まります ーーーー
5歳の時から、育ててくれた異能の師匠が死に、師匠をゴーレムで再生したオクク
柔らかったお胸が固くなり呟いてしまったオククは、頭に拳骨貰った。
師匠ゴーレムが、今日も薬剤の加工をおこなっている。
魔樹海で取れた、葉、枝、樹液、草、花 効能が確認された素材を磨り潰し混ぜ合わせる。
これらの植物由来の素材調合は、一部の素材を除き初級の調合だ。
師匠ゴーレムは、それを他の三重魔法陣ゴーレムに手伝わせながら、止まることなく休むことなく調合を続けていた。
本物のアスカ師匠なら、異能を発動させあっと言う間に調合を終わらせ大量に作っていた。
しかし、師匠ゴーレムはアスカ師匠と同程度の量を作るために、休む事無く何倍もの時間を三重魔法陣ゴーレムに手伝わせて作っている。
5重魔法陣で造られた師匠ゴーレムでも異能は使えないようだ。
しかし、師匠ゴーレムは各種の素材の種類と素材の分量を間違う事無く、調合している。
これは、今までに一度だけ発動出来た4重魔法陣の共有記憶領域から生前の師匠や他の薬師の人達の情報を元に作業をおこなっているようだ。
また師匠ゴーレムの言動や行動も、共有記憶領域からの情報とゴーレムクリエイト時の俺のイメージと想いを元にし、師匠ゴーレムが自らの自立思考によってアスカ師匠を真似ているようだ。
その為か、アスカ師匠と同じようにお風呂に一緒に入るし、寝る時も同じ布団で寝ている、勿論 ゴーレムなので本当に寝てはいないと思う。
問題は、俺の異能の修行だ
師匠ゴーレムは、俺の異能の修行にもアスカ師匠として指導はしてくれる、が それは共有記憶領域から、俺とアスカ師匠の修行の風景をリメイクしてる感じがする
「うん、もっとイメージを明確にして 異能を発動するんだ!!」
「よし、今だ魔力を高めろ!!」
たぶん、師匠ゴーレムは異能は理解出来ていない、言ってる言葉は過去にアスカ師匠が言っていた事だが、タイミングが そして 言葉が想いが軽いのだ。
俺は、5歳で親元を出された、恨んではいない だが 両親 家族 そして村の皆から認めてもらいたい 役に立つ家族の村の一員として認められたい その必死な思いをアスカ師匠は受け止めて、俺の異能の能力向上に力を貸してくれた。
しかし、師匠ゴーレムは演技してるようにしか感じられなかった。
俺は、もっと異能を知りたい 俺の異能を知りたい もっと もっと 役に立てるように 異能を成長させたい 師匠ゴーレムをクリエイトした5重魔法陣をいつでも発動できるようになり 父や母に認めてもらいたい。
でも、村にいても これ以上の成長は限界を感じる
村の外には、沢山の人が集まり異能の研究や教育してくれる人がいるそうだ
そこに、行ってみたい。
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