自分の居場所を作ろうとする少年と少女、月からの竜が作る新たな歴史
森人の頭領の長女テスは、父親との確執の末に家を出て翼竜使いの運び屋を目指す。15歳になったテスは竜学舎からの特別依頼で人捜しを手伝う。発見した人物はザハリアス帝国の女帝で、事故で致命傷を負い謎の言葉を残して亡くなってしまった。叔父と共に女帝が目指した場所を探索するが落石事故で洞窟に閉じ込められる。そこでテスは皇帝の即位を祝福する月の竜を呼び出すことに。竜の代弁者「竜祀院」に任命されたテスは帝都の宮殿に連れて行かれ、そこで次期皇帝アーケイディウスと最悪の出会いをする。可愛げのない年下の少年に辟易しながらも孤独な皇帝を月の竜セレニウスと守ろうとするテス。だが戴冠式を前にアーケイディウスの叔母ソフィアが宮殿に戻り彼の帝位を脅かす。テスとセレニウスは無事にアーケイディウスの即位を祝福できるのか? 「小説家になろう」にも掲載しています。