二月二日

「ねぇ、夏ってもう終わったんだよね?」

 私が尋ねると、灰色のネズミは怪訝な顔をした。

「まだこれからだよ」

「終わったよね?」

 彼は少し考えてから、「去年の夏のこと?」と聞いた。

「去年のっていうか」

 私は言葉を探す。

「四季のひとまとまりの」

 去年の夏はいつの夏だろう。

「ねぇ、冬って四季の始まりかな? それとも、終わりなのかな?」

 灰色のネズミはずっと考えていて、いつの間にか私も彼も眠ってしまった。

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