第10話 卵

『卵』というネタみたいな職業に就いてから実に2週間。よくやくレベルがMAXになった。


「……いや、長すぎだろ。」


ステータスの伸びの無い職業。下級職と同様、丸1日戦い続ければ終わると思っていた『卵』のレベル上げ。それはもう予想を遥かに超えて大変なものだった。


上限が多少高いだけ。まあ余裕だと高を括っていたのだが、必要経験値は驚く程に膨大だったのだ。


想定外に長期間足止めを食らった俺は、とエンカウントしないよう大声こそ出さないが、小声でブツブツと文句を言っていた。


だが、終わりは終わり。一応現在のステータスを確認してみよう。


◆◆◆

ユウマ・オオガサキ

職業:卵(MAX)


筋力:82300

魔力:82300

体力:82300

耐久:82300


スキル SP:55350

『職業変更』『成長率超増加』

『格闘術Lv7』『身体能力強化Lv7』

『隠密Lv6』『精神安定Lv7』

『気配察知Lv7』『欲求制御Lv5』

『自動回復Lv8』『睡眠質上昇Lv7』

『体内時計』『剣術Lv6』『幸運Lv4』

『投擲Lv7』『暗記Lv5』『消音Lv6』

『物理攻撃耐性Lv6』『魔法攻撃耐性Lv6』

『暴風魔法Lv7』『火炎魔法Lv6』

『水魔法Lv6』『空間魔法Lv3』

『痛覚軽減Lv7』『害意感知Lv5』

『危機察知Lv7』『気配遮断Lv6』

『筋力上昇Lv5』『魔力上昇Lv5』

『体力上昇Lv5』『耐久上昇Lv6』

『状態異常耐性Lv6』『生成Lv7』

◆◆◆


スキル『職業変更』がほんのり光っている。これは、新しく変更可能な職業が追加されたということだろう。


『卵』に永久就職という悪夢を回避したことに、ひとまず安堵する。


「こい、こい……。」


ここに人がいれば間違いなく二度見してしまうような狂気を孕んだ表情。震える指で、恐る恐る『職業変更』をタップする。


そこに表示されたのは……












◆◆◆

【変更可能職業】


『英雄の卵(1/200)』

筋力:0↑魔力:0↑

体力:0↑耐久:0↑


◆◆◆


「くそがあああああああああッッ!!!」


天国から地獄へ。


真っ逆さまに落とされた俺は、絶望を咆哮へと変えたのだった。





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