#841
ソウルミューの決死の覚悟は失敗し、ただ一人残されたブレイクは再びローズへ斬り掛かった。
だが、気迫だけでその実力差が埋まるはずもない。
彼を
弾かれた
「今度こそ終わりだな。仲間の声があったとはいえ、身体中の骨を折られながらもよくぞここまで戦った。その戦いぶりに
「ま、まだ……終わってねぇ……」
「もういい、そこまでいくと
ローズは地面で
柄を
「なんだこれは? お前はこんな重たいものを振っていたのか? まったく動かせん」
「そいつは重たかねぇよ……。ただ、お前じゃ使う資格がねぇってだけだ」
痛みで表情を
神具は使えるのは、その神具から
そして、その
ローズのような加護も啓示すらも与えられていない者には、何をどうしようと一生使用することはできない。
――と、まだ剣の柄を握っている彼女へ言う。
「そいつを使う資格があるのは……
「聞いてもいないことをズケズケと言う……」
ローズは剣を取るのを
それは、彼女がブレイクに止めを刺すことを意味していた。
ブレイクは手を剣へと伸ばす。
「いい加減に諦めろ。お前は今ここで死ぬ」
「オレの仕事はまだある……」
「そうか。ならば、その仕事を終わらせて死ね」
ブレイクの伸ばした手に剣が引き寄せられた。
ローズは当然立ち上がって斬り掛かってくると思ったが。
ブレイクは倒れたまま、握った剣を空高くへと放り投げる。
「血迷ったか? せっかく取った武器を捨てるなど」
「とっくの昔に血迷ってるさ……。受け取りやがれ……ミウムッ!」
「なにッ!?」
ローズが剣の飛んでいく空を見上げると、そこには白銀髪の女性がジェットパックで宙から彼女を見下ろしていた。
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