#840
立ち上がったブレイクは思い出す。
かつて自分にはけして
自分の妹であるクリーン·ベルサウンドのことを。
そして、このまま殺されるだけのソウルミューの背中に、二人のことを重ねていた。
「あいつらも……こんな感じだったんだろうな……。
ブレイクはハンッと鼻を鳴らして
すると、その右腕の手の平に吸い込まれるように、地面に突き刺さっていた
「こんなとこで
手に剣を取ったブレイクは、まるで放たれた弾丸のように突進。
ソウルミューの背中を追い越してローズへと向かっていく。
「立ち直ったか。だが、無駄なことだ。お前たちでは私には勝てんよ」
「ウッセェんだよッ!」
飛び掛かるブレイクに合わせるように、ソウルミューがローズの側面へと走る。
当然今のブレイクではローズにブレードを受けきれずに、その場に
しかし、ローズには大したダメージはない。
肩を
「浅いな。だが、その状態で私に傷をつけたことは評価してやるぞ、ソウルミュー」
「さっき言っただろう……。こっちはいくらでもお前を泣かすプランがあんだよ……」
ローズは笑みを浮かべたソウルミューを見て気が付いた。
彼が使ったナイフがただの刃物ではなかったことに。
弾かれたナイフは地面に落ちていて、カチカチと音を鳴らし始めている。
「ナイフに爆弾だとッ!? 自爆するつもりかソウルミューッ!?」
「やっと
そして、ナイフは爆発。
その小ささもあって大したものではなかったが、ナイフの真上にいたローズとソウルミューはその爆発に巻き込まれる。
「ソウルミューッ!」
その爆風に吹き飛ばされたブレイクが叫ぶと、広がった
そこに立っていたのはローズだった。
ソウルミューのほうは、彼女の足元でグッタリと倒れている。
その身体を見るに、ローズは
「さすがに危なかったな。だが、
「ソウルミュー……。ウォォォオッ!!」
「まだ来るか……。ならば今度こそ止めを刺してやるぞ、ブレイク·ベルサウンドッ!」
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