#827
アンが二人へと飛び掛かると、彼女にシンが続く。
そして、二人と離れていたブレイクも呼応するように走り出していた。
ソウルミューは背負っていた飛行装置――ジェットパックを起動させ、宙を飛びながらローズとフォクシーレディにブラスターハンドガンを発射。
再び戦いが始まる。
アンがインストガンの先に付いたナイフでローズを狙うと、飛び出してきた彼女のことをフォクシーレディが
「あなたのデートの相手はあたしよ」
「退け……。私はロミーのことを止めるんだ」
「もう、つれないわねぇ。あたしはずっとあなたと会いたかったのに」
「なら期待に応えてやる」
そして、アンとフォクシーレディがぶつかり合い始めた。
その間に、ブレイクはソウルミューと共にローズを挟み込むように攻撃を仕掛けていた。
ブラスターハンドガンを撃ちながら、ソウルミューがシンへと叫ぶ。
「おいあんたッ! ダブの兄ちゃんだろッ!」
「そうだが……。何故分かった? お前とは初対面のはずだが?」
「その顔のタトゥーを見りゃわかるよ。あんたはフォクシーレディのほうへ行ってくれ。そうすりゃどっちも多数対一と有利に戦える」
「そうだな。お前の言う通りにしよう」
そして、シンはアンとフォクシーレディの戦いに飛び込んでいった。
ローズは斬り掛かってきたブレイクの剣を受けながら、ソウルミューの声を聞いていた。
そして、やはりこの場で一番厄介そうなのはソウルミューであると、冷たい視線で彼を
「おい、今よそ見したろ」
その瞬間に、ブレイクの閃光のような斬撃が繰り出された。
ローズはピックアップブレードで弾き返すが、ブレイクが剣を振るたびに小さな光の粒子が舞って彼女の身体を貫こうとする。
それを
しかし、前から剣の連撃が休みなく襲って来ていた。
「なんとも
「どうしたオラッ! さっきみてぇに
この短い時間でブレイクは確信する。
剣での勝負なら自分のほうがローズを上回っている。
それに、このすべての神具を一つにした武器――
さらにはソウルミューの支援と、ブライダルとエンポリが揃い、四人となったときに対ローズ戦に考えた作戦があった。
自分たちに負けはない。
ヴィンテージという強敵を前にしていても、今のブレイクの口角は上がりっぱなしだった。
「くッ!? 調子に乗るなよ小僧ッ!」
「この状況じゃ調子にも乗るだろうがッ!」
ブレイクがローズを激しく攻め立てていると、そこへブライダルとエンポリが現れた。
「あのでかいタイヤは全部片付けたぞ」
「これで数でも私たちが上になったね~」
どうやら二人は、先ほどフォクシーレディが出現させた車輪型の兵器をすべて打ち倒したようだ。
こうして再び四対二となり、ローズは追い詰められる。
「よし全員揃ったなッ! じゃあオレの考えたイケてるプランを実行するぞッ!」
そして、現れたブライダルとエンポリの姿を確認したソウルミューは、空から四人へ声をかけた。
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