#557
上空にいるミウムの左腕は機械であり、先ほどからの戦いぶりを見て、マシーナリーウイルスの適合者であることは明白。
だが今まさに大地を操り、数十台の大型車輪兵器――
エディモネッティはその骨ばった顔を歪める。
「神の使いが、我らが教義に反するつもりか……」
「どうやらあの女が一番厄介そうですね」
ドリスヴァンノッテンがそう言うと、ロダルテが突然駆け出していった。
信者たちを押しのけ、その両手の掌からは凄まじい光――
顔を包帯が覆っているので表情はわからないが。
ドリスヴァンノッテンはそんなロダルテを心配していそうだった。
「では、我々も行くとしよう」
「あの白銀髪の女と金色の髪の少女を相手に、私たちだけでどこまでできますかね」
「案ずるな。たとえここで神具や
そしてロダルテの後を追って――。
エディモネッティとドリスヴァンノッテンも前線へと向かった。
――味方である信者を薙ぎ払い、岩のような大男――ロダルテがブレイクへと襲い掛かる。
以前の決着をつけようと言うのか。
言葉こそ発していなかったが、ロダルテの顔は怒りに満ちている。
ブレイクはロダルテの放った光の拳を二刀で受ける。
そして、ガキンと鳴り響いた後に呟く。
「ホントなら
ブレイクがそう言葉を漏らした瞬間に、ロダルテの巨体――その胴体に蹴りがめり込んだ。
それは飛び込んできたラヴヘイト。
ラヴヘイトの蹴りによって、ロダルテは胃液を吐きながらくの字に身体を曲げる。
そこからダイヤモンドの剣が振り落とされる。
次はウェディングだ。
ウェディングの手の甲に生えたダイヤの剣が、怯んだロダルテの右腕を斬り飛ばす。
まるでシャワーのような勢いで血が地面へと降り注ぎ、その周囲を真っ赤の染めた。
「そうも言ってらんねぇんでな」
そして、ロダルテの目の前にいたブレイクが二刀を同時に振り上げた。
その一撃はロダルテの身体をバツ印にくっきりと傷つけ、そのまま吹き飛ばされていった。
「こんなときに何が
「うわぁ……服が汚れちゃいました。血って洗っても落ちにくいから最悪です」
ラヴヘイトがブレイクに声をかけると、ウェディングは浴びたロダルテの返り血を見て怪訝な顔をしている。
そんな二人を見たブレイクは口角を上げる。
「さあ、次だ次ッ! オレたちに勝てると思うヤツは前に出て来いッ!」
そして、群がっている
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