#203
「あぁ……なんだかんだでいつも
エレクトロフォンで電子マネーの
それは今さっき彼がいったように、高校生になってからというもの毎月自分には関係のないところで
パッと思い出すだけでも――。
ジャズに電気仕掛けの
ファミリーレストランでクリーンの食べた
そして、
自分はいつになったら
そう思って歩くミックスの足取りは重い。
「おい、あまり
「ちゃんと
すると、ミックスを
そんな二人の様子を見ていると、なんだかんだ言いつつも
「でもまあ、こんなもんだよね……。二人も
「なにを一人ブツブツいってるのよ?」
「気になったことでもあったんですか?」
そんな三人の様子を見たクリーンは、眠たそうな顔をしていながらも
ミックスはせっかく街に出たんだから、どこかでお茶でも飲んでいこうというと、ヘルキャットとアリアは反対する。
二人は彼に、
だがミックスは、街中なら
「そうはいっても相手はあのロウル·リンギングなのよ」
「そうですよ。うかつに出歩くのはやっぱり危険です」
それでも食い下がるヘルキャットとアリア。
そんな三人を見ていたクリーンが、一体何の話をしているのかを訊ねると――。
「な、なんでもないよッ! それよりもどこへ行こっか?」
ミックスは
彼の態度にキョトンとしているクリーンだったが、眠たそうな顔でいつも行っているファミリーレストランはどうかと答える。
それを聞いたミックスは、ヘルキャットとアリアのほうを見た。
「二人とも、さすがにファミレスは知ってるよね?」
「バカにするな。“ふぁみりーれすとらん”くらいわかる」
「ふぁみりーれすとらん……
ヘルキャットが鼻を鳴らすと、アリアが知っていることを口にする。
どうやらさすがにファミリーレストランくらいは知っているようだ。
それならばとクリーンが両手をポンッと合わせ、早速行こうということになった。
「あそこならニコもリトルたちも入れますからね」
「それよりもクリーン……実は、エレクトロフォンの残高が心もとないんだけど……」
とても言いづらそうにいうミックスに、クリーンはニッコリと微笑み返す。
大丈夫、今夜はすでに夕飯を終えてきたので、こないだのように食べたりしないと。
ミックスはそれを聞いてホッとする。
それは、以前にクリーンとファミリーレストランへ行ったときに、凄まじい量のうどんを彼女が平らげたからだった。
だがよくよく考えてみると、何故自分がお金を払うことになっているのかに気がついたミックスは、クリーン、ヘルキャット、アリア三人へ声をかける。
「あのさ、次の店は割り
「さあ行きましょうッ!」
――たのだが、三人は足早に歩いていってしまった。
そんな彼女たちの背中を
「でもまあ……こんなもんだよね……ハハハ……」
そんな
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