一目惚れスピリチュアル7

トン、とジャック・ドロップが地面へと足をついた。

ジャック・ドロップが腹を抱えて笑い出す。

「あはは、久しぶりに変わってくれてありがとう、玲。久しぶりに自由にボクが自由に動けるよ」

嬉しそうにジャック・ドロップは笑い続ける。

その場でくるくると回った。

彼女、ジャック・ドロップは玲とは違う人格。

姉の死後、玲が無意識に作り出した人格である。

普段、玲の姿の時は大人しくしているが、魔法少女の姿の時は彼女が出ていた。

それを玲はあまり良しと思っていないのも、ジャック・ドロップは知っている。

ジャック・ドロップはそっと、胸へと手を当てた。

瞳を細める。

「また、身体借りるね。玲」

穏やかに微笑んだ。

木の影から差し込んだ太陽が彼女を照らしている。

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