澄んだ空に唱えましょう2
「あ、雨が弱くなったかな?」
アルバムを整理しつつ葵は窓の外を見つめた。
草木は風のせいでゆらゆらと揺れているが、先程みたいに飛んでいきそうな程ではなかった。
「明日には学校行けそうかな?そしたら、また写真取りに行こう」
いい写真が取れるといいなと嬉しそうに笑った。
葵は写真を摂ることがすきだ。
いつから好きだったのだろう。
思い返せば物心付く前からカメラを触っていたかもしれない。
今、手に持っているチェキだって幼い頃からずっと使っている。その上、昔御影と出会った時に持っていたものだった。
葵にとってはとても思い出深い代物である。
葵はタオルを手に取ればキュッキュッとカメラのレンズを拭いた。
ガラス面が電灯の光に照らされてキラリ、と光る。
机へと散らばった写真には、桜の木の下で微笑む御影の写真があった。
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