カランコエはまるでアナタの様で4

キーンコーンカーンコーン

どうやらうたた寝をしていた様で、目が覚めると授業が終わっていた。

標はぐい、と伸びをすれば身体を後ろへと捻る。

之彦と目が合った。

「随分と心地良さそうに寝てたけどいい夢でも見たの?」

先生すごく標君の方見てたよと告げる之彦の頭をくしゃくしゃと撫で回す。

に、と口角を上げて笑えば之彦に一言、こういうのだ。

「秘密だ、秘密」

お前に出会えて良かったよ。

ありがとう、之彦。

心の中で小さく呟いた。

秋の温かい風が窓から教室へと吹き抜ける。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る