攫われた姫を王子が助けに来るとは限らない2
シモン、ユア、ユキの三人がぴょん、ぴょん、と岩の上を飛び跳ねながら走っていく。
一刻も早く、ドリームイーターに連れ去られた子音を見つけなくては。
早くしないとこの世界に飲み込まれるか、ドリームイーターによって夢が喰われてしまう。
それだけは避けたかった。
「一体どこに行ったんでしょう……」
ユキが辺りを見渡した。
「確かに、宛はないな……でも、もしかしたら時折落ちている羽を辿れば子音の元に着くかもしんねぇ」
ほら、そこにあるとシモンがドリームイーターらしき羽に指を指した。
二人が頷く。
「ミンナデ、シオン、タスケル」
絶対に死なせたりしない。
三人の想いは一緒だった。
落ちている羽や、ドリームイーターの落とした赤色の液体を頼りに走り続ける。
どうか、どうか、子音が無事であります様に。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます