第121話翼の回復と街中華?

翼は、恥ずかしそうな顔で部屋から出て来た。

着替えた服を一旦洗濯機に入れ、翔子と心春の前に。

「ご心配おかけしました」と、お詫びもする。


翔子は笑う。

「無事回復おめでとう」


心春は、胸をなでおろす。

「いろいろ連れまわしてごめんなさい」

「疲れちゃったの?」


翼は、首を横に振る。

「心春さんのせいじゃないよ、体力がないだけ」


翔子は、また笑う。

「翼ちゃんの体力強化計画でも作るかなあ」


心春も、すぐに同意。

「そうですね、もう少し肉がついても」


翼は、ギョッとした顔。

「それはまだ、いいよ、学生生活が順調になってからで」


しかし、翔子は引かない。

「もうね、子供の頃から、すぐに風邪を引くし」

「おなかも壊す」

「基本的な体力の欠如」

「運動神経はいいけれど、スタミナがない」

「短距離は強いけれど、マラソンはダメだった」


心春は、うんうんと、頷く。

「スタミナ増強計画ねえ」

「パワフル翼君もいいかもです」


翼は、途中から何も聞いていない。

胃痛がおさまったせいか、空腹も感じている。


その翼の状態を、翔子が察した。

「ねえ、翼君、何か食べられる?」


翼は、少し考えて、返事

「普通に食べられそう」

「でも、洋食って感じではない」

「和食でもない」


心春

「となると中華?」

翔子も、乗った。

「一緒に食べに行こうよ」


翼は、少しためらう。

「街中華が浮かんだけどね」

「美少女二人と入る感じではないよ」

「おっさんが、ガツガツ食べる感じの店」


心春と翔子は、顔を見合わせた。


心春

「ここで抜け駆け?」

翔子

「美少女二人は・・・うん・・・そうかな」

「でも、街中華か・・・面白そう」

心春

「レバニラ炒めって、食べて見たくて」

翔子

「餃子もいいな、搾菜スープも好き」

心春

「天津叛も捨てがたい」

翔子

「大盛り肉玉野菜炒めも」


翼は、なかなか自由に夕飯も食べられないようだ。

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