赤い月夜に プロットA

 それは吸血鬼の瞳のように赤い月の夜。

 手を伸ばしても当然触れず、吸血鬼の涙を口にして、古の魔女のように箒に跨がり、可能な限り近付いてみても叶わず。

 これなら件の吸血鬼に会った方が楽だと、囚われている檻に向かう。

 夜だというのに眠ったまま、起こしてみても唸るばかり。


 赤い月には触れぬまま。

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