第40話30.オットー兵団17

翌日、”カール騎士団を見送った、”との報告をダーク工口フ・メイドから直接受け。

朝風呂に仲間が増えた…。

朝からコスプレ(本職)銭湯大作戦、湯煙多めの大運動会を行った。

起きたら運動(意味深)して風呂で洗い愛して。

サウナで休憩しながら汗を流し。

ゆっくり朝食を取り朝寝して…。

まあ、喰ってヤって風呂入ってを繰り返した。(順序不同)

最早ケダモノの所業だ…。

夕食後、空っぽの賢者状態で帝国泡風呂へ戻った。

戦火の跡残る、夕焼け温泉街への略奪は概ね完了していた。

ダンからの報告では我々が移動に使う馬車の数が足りないそうだ…。

このままでは、エルフの女達を下げる荷馬車が足りない…。(付ける護衛も。)

残る帝国の拠点はあと三つ…すべて軍事施設だ。

兵隊を減らすワケには行かない…。

三つの拠点を落とせばお楽しみ…。

南下して敵の城塞アルカンターラへカチコミ掛ける。

この状況で兵を減らすのは悪手だ。


翌朝、休息と洗濯でピカピカつやつやになったモヒカン軍団は無人に成った温泉街から出発した…。

モヒカン共を先頭に、街道を外れ一応軍用と思われる馬車の轍を頼りに草原を進む…。

続く馬車車列の周りにはエルフの女達、御者席も満席だ。


三日目に大きな湖畔の森の影からモヒカン軍団が抜けると…。

湖の畔に城を発見した。

それ程、大きくない。

程度の問題だが…。

町一個を囲う様な城塞都市ではない。

軍事用で完全な砦…。

村一個位は入っているかもしれない石の城壁。

いや尖塔が在るので城と言って良い…。

城の中から笛の音が微かに聞こえる。

森の間から姿を現したヒャッハー軍団我々を察知したのだろう。

「今、門を閉じてますね。」

ダンが報告…と言うか現状を呟く。

遠目だが粒にしか見えない兵が門を閉じようとしている。

「そうだな、発見されたらしい。」

街道では無いが、敵にとって味方陣地方向からの軍団だ…。

尖塔で発見して敵味方不明なら当然の対処法だ。

それに、俺たちは旗を挙げていない…。

帝国の歩哨もさぞ混乱するだろう…。

「ダンは後方のへを二率いて城の後方に回れ。街道を押さえろ、逃げ出した兵を殲滅しろ。湖を監視できる場所を探せ、奴らが湖から逃げるかもしれん。」

「はっ!了解しました。」

ウサミミモヒカンが走り去る。

「さて…。城を落とすか…。」

俺はマスクを装着した。


分離したへ団が城の陰に入った。

我々は投石器カタパルトやバリスタの射程外で進軍を停止した。

「”何処の者かー!!”」「”所属を言えー!”」「”名を名乗れー!!”」

風に乗って微かに聞き取れる、帝国語…。

帝国の城兵達が城壁の上から叫んでいる。

ヒャッハー達のヘルムも鎧も元は帝国軍の装備品だ。

無論、モヒカン飾りに鋲打ち肩パッドは改造品だ、遠目でのシルエットだけでは敵味方不明。

「ヒャッハー!大将どうしますかぃ?」

「ダンが配置に付くまで動くな…。気の短い指揮官なら軍使を出すハズだ。」(コーホー・コーホー)

正直、先を急ぐのでメテオストライク一発で終わらせたい…。

しかし、今捜索でキャプチャーできるのは人類滅亡クラスの奴しかない。

手ごろな遊星を探すだけで数日掛かりそうだ。

裸が城塞都市アルカンターラに迫っている。

流石に其処まで待てない。

ダンが移動を完了させる時間を待つ事はできる。

敵陣を観察する。

城壁は高く堅牢そうだ。

主塔天守とその他建物の先っちょが見えるが…。

何故かどれも角の無い古い塔に見える。(丸っこい印象。)

城壁は風雨に晒されているが、古い城に特有の石の間の草木や隙間も無く、直線を元にした角に側防塔を挟んでいる。

帝国でも王国でも見られるカーテンウォール式城郭だ。

元々、大きな城ではない。

恐らく上から見れば多角形の城だ。

何かを取り囲む様な…。

町を囲うような広さはない。

街道上の城の…。以外にココに置く必要は感じられない。

無論、水場の近くと言う戦略上の…。

その証拠に城には前後に城門ゲートハウスがある…。

街道上の宿場町を守る為に作ったなら何から守る為に作ったんだ?

思案していると空に三発の魔法弾が上がる。

「ヒャッハー!ご領主さま合図ですぜ。」

「ああ、そうだな。ダンが配置に着いたらしい。」(コーホー・コーホー)

敵の妨害は受けなかった様子だ…。

「では行くか…。」(コーホー・コーホー)

魔力を目標まで伸ばす。

毎度おなじみ真空チューブ…。

魔力により圧縮されたチューブの空気はチャンバー内で渦巻いている…。

収納から砂岩の岩(1.5屯)を取り出す。

昔、北の炭鉱の町で代官代理に集めさせたサンプルの一つだ。

収集地点の地質的な事柄は解ったが、他に特に使い道が無いので砲弾に使う。

砂岩では硬さが足りないと思うが…。

未だ収納には使い道が無い岩がゴロゴロしている。

「くたばれ!帝国!!」(コーホー・コーホー・プッシュー!)

1.5屯の砂岩は780m/s、4.4億J(ジュール)で翔ちゃんの世界の超弩級戦艦の艦載砲の再現だ…。

只、やって見たかった、本当に城は破壊されるのか?

水平発射された砂岩は一瞬にして側防塔の基礎部に吸い込まれ、透明な何かが城全体に広がり。

城壁全体に砂ぼこりが立ち上った。

側防塔はそのまま白い煙を上げながら…。

空に成長する砂煙で全く見えない。

見えないが城壁は崩壊している様子だ。

「流石だな…。」(コーホー・コーホー)

翔ちゃん知識で知っているが実際に見ると衝撃的だ。

風で砂埃が晴れると…。

完全に瓦礫に変わった城壁が姿を現した。

やはり城は大砲に弱いのだ…。

「全軍突撃!!口と鼻を布で隠せ!砂塵に気を付けろ。」(コーホー・コーホー)

「「「ヒャッハー!」」汚物は消毒だーー!!」


(#◎皿◎´)元帥はスパイに負ける。

(´・ω・`)…。(地雷と元帥は動けない…。)

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