2月27日 07:00

「おはよ!」

「おはよう」

「今日は『冬の恋人の日』だよ!」

「なんかお菓子の名前みたいだな」

「『きず』の『ず』が2で、『な』が7で『絆』の語呂合わせで『冬の恋人の日』なんだって!」

「全然わからないけど」

「たぶんこっちが主な理由なんだけどね、2月14日のバレンタインデーと3月14日のホワイトデーのちょうど真ん中の日だからみたいだよ」

「あー、確かに?」

「まあ、恋人がいるならともかく、私達いないからねー」

「そうだな」

「でも、恋人いる人たちも今年はちょっとかわいそうかなー」

「かわいそう?」

「ほら、バレンタインデーって日曜だったでしょ? 今日も土曜だし、ホワイトデーも日曜になっちゃうでしょ? チョコとかお返しとか、学校で渡せないじゃん」

「……普通にデートとかしてるんじゃないか?」

「……あ、そっか! 別に学校じゃなくたっていいんだもんね!」

「むしろ、休みの方が嬉しいんじゃないか? 一日中恋人とかといられるんだから」

「そっかー……それもいいよねー……」

「日々姫はよかったのか?」

「え、何が?」

「恋人、ほしくないのか?」

「ほしくないわけじゃないけど……」

「来年、受験なんだから、この時期は忙しいと思うぞ?」

「あ……」

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