2月1日 06:00

「おはよ!」

「おはよう」

「今日から2月だよ!」

「なんだかあっという間って感じがするな」

「もう一年の12分の1が終わりました」

「そう聞くとまだまだな気もする」

「じゃー、えっと、何パーセント?」

「8?」

「一年の8%が終わりました!」

「そうだな」

「あと92%しか今年は残ってないんだよ!」

「それは余計だ。全然残ってるって思うだろ」

「ちなみに、今日は『においの日』! 2、0、1でにおいの語呂合わせだよ!」

「そうか」

「2000年に決められたんだって!」

「21年前か」

「どう?」

「どうとは?」

「私のにおい、どう?」

「何を聞かれてるのかわからない」

「ほら、相性ってあるでしょ? 異性のにおいをいいにおいって感じれば相性がいいみたいなさー」

「聞いたことあるな」

「で、どう?」

「……普通? というか、これ日々姫の匂いなのか?」

「服の匂いかな?」

「俺達みたいな幼馴染はともかく、それ以外の人とにおい嗅がせてる時点でって話でもあるけどな」

「そーやって夢のないこと言う」

「それはすまん」

「ちなみに私はきらいじゃないよ?」

「は?」

「結人の汗のにおい」

「おい、なんで知ってる? いつそんなもの知った?」

「いつだっけ? 保育園の頃?」

「まあ、それくらいなら」

「あとは去年の夏とか」

「アウト、それはアウトだ」

「いいじゃん、減るものじゃないし」

「きもい」

「そういうのグサってくるんだけど」

「自業自得だ」

「そういえば、『においの日』を作ったのはあのファベリーゼの会社みたいだよ」

「ファベリーゼって、確かに部屋の部屋のにおい消すやつだもんな」

「ファベるだっけ」

「そこにあるしな」

「結人のにおい嫌いじゃないからしなくて大丈夫だよ!」

「なんで日々姫の感覚で決められなきゃいけないんだ。普通に俺が気になるわ」

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