第12話 今日は雨
今日は朝から雨が降っています。庭を見ると真っ先に火鉢に目がいきます。そこそこの大きさがありまして、ホテイアオイが水にプカプカと浮いています。薄紫の花が見られるのは少しあとになるでしょう。メダカは見えません。雨脚が激しい為、深いところで待機しているのかも。
今年もトノサマガエルがやってくるのでしょうか。私が以前に書いた短編、「カエルとメダカの微妙な関係」にも登場します。季節が進みますとアメンボがいたりします。最初に目にした時は驚きました。どこから来たのだろう、と。よく見れば羽の存在がわかるので飛んできたことに気づきます。
最近、庭で見かけたカマキリの子供もすくすくと育ち、一センチを優に超えています。この雨の中、上手くクローバーの葉の裏に隠れていればいいですが。
家の庇を少し長くしたことで雨の日でも窓は濡れません。庭のアジサイを見て、そう言えば、と思い出しました。
私の家の近所だけの話になるかもしれませんが、カタツムリを見なくなりました。ナメクジは石を引っ繰り返すと普通にいます。小さい頃の私は殻を背負っていないカタツムリがナメクジだと思っていました。今の世と同じで家(殻)を借りられず、放浪の身となって石の裏やジメジメしたところで仮住まいをしている。可哀そうな存在だと本気で思い込んでいました。
はい、話が脱線しました。カタツムリがいなくなると、マイマイカブリを目にすることもありません。頭部が小さくてお尻が大きい。どこかおばちゃんを想像させる、あの黒い昆虫です。主食がカタツムリなのですが、飢餓状態になると雑食に変わったりするのでしょうか。カタツムリと運命を共にするのは少し可哀そうな気がします。
また雨の勢いが増してきました。気温も下がってきたでしょうか。仕舞い込んだ
仕事の執筆もしないと。忙しい時に限って他のことに目がいきます。普段は気にならない机の上を掃除したり。本棚の文庫を何げなく手に取って読んでみたり。雨の日には雨に纏わることを思い出したり。
気分を切り替えて、時に雨の音に耳を寄せて、一日を過ごしたいと思います。
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