第14話

「助けてくれ、アユカ!」

三田村がアユカに抱きついた。

「どうしたらいいんだ、俺は」

三田村は苦悩の樹海を彷徨うように

頭を抱えた。

「婚約者はどうしたの?」

アユカがたずねた。

「ノイローゼになって手首を切って

自殺したよ」

「暗い話ね」

アユカがため息をついた。

「世界は暗い話で溢れているわ。どうして

かしらね」

「アユカ、俺と別れてくれ」

「どうして」

「どうしてって」 

「わたしがあなたを助けてあげる。ツラいこと

を全部、忘れさせてあげる。だから、結婚しま💒👰‍♀️🤵‍♂️しょう」

三田村は男泣きに泣いた。

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