第2話

当初は事故の可能性も視野に入れて

捜査が進められたが、結局、殺人と

断定された。


最初、犯人は夏帆の愛人の中にいるかと

思われたが、逮捕されたのはアズサ

だった。


「幼い頃から邪魔者扱いされ続けてきました」

裁判でアズサはこう供述した。

「このままでは一生邪魔者扱いされ続ける

のに違いないと思いました」

「山中夏帆から離れればよかったの

ではないですか」

裁判長が冷静な顔をしてたずねた。

「死ぬまで夏帆から逃げられないと思った

からやったんだよ!!」

傍聴席がさざなみのように騒ついた。

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