講評道場Ⅲ

作者 Kaim

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★★★ Excellent!!!

講評道場ⅠとⅡが公開されていた時には、まとまった作品がなく、ご依頼することも叶わず、歯噛みしたものだったが、ここでめでたくパートⅢが開幕されたということでさっそくお願いした次第。

前身である感想倶楽部の段階では時を経てマイルドになってしまうのかも、と要らぬ心配をしたものの、どっこい私ごときの懸念は杞憂に終わった。舌鋒鋭く、俗におもねらない語り口は健在。

前回は甘口・中辛・辛口のモード選択ができたように思うが、今回はどのあたりのレベル設定なのだろうか。そのあたりも知りたいところである。

道場主の芸風は、いわば悪役レスラーか強面役者のように、カメラの前(本文)では厳めしい振る舞いをするものの、楽屋(コメント欄)ではうって変わって温和な人柄を垣間見せてくれる。厳しさの底に流れる小説愛は本文中にも感じられるが、そのあたりを汲む人はどれだけいるだろうか。

手厳しい言葉に傷ついてしまう人がいるのもわからぬでもない。自ら志願したとはいえ、寸鉄人を殺すとも見える評言には、なまなかなを過信をへし折るだけの威力がある。

しかし、それらをあえて置いて、私は思うのだが、それでもなお、みんな物分かりが良すぎやしないか。

倶楽部から道場の移行の経緯も仄聞してはいる。が、手塩にかけた自身の作品が言下に否定されても反駁する者は多くない。

道場において礼を尽くすのも大切だが、隙あらば師に挑みかかり打ち倒してやろうという気概のある者の方がより見込みがある。

才気とは、自身を至上として信じて疑わぬ不遜さのことでもあろう。無論一方において苦言を血肉に変える謙虚な貪欲さも併せ持っていなければならないが。

道場という言葉が本来的に持つ、師弟が共に学び、成長し、創造する場という意味にならうならそれは予定調和に堕してはならない。師のお言葉を唯々諾々と拝受して事足りるならば、それは道場ではなくなるはずだ… 続きを読む