『世界遺産』

美しい木々を見て溜息が零れた。

有名な世界遺産。後世に残すべく尊ばれた自然。

そんな景色の中で過ごした覚えなんてないのに、郷愁に切なくなる。


なのにその切なさは、直ぐにどこにでもある桜並木の思い出に染まる。

あの日君を見送った桜舞う風景が、この世で一番美しく焼き付いて越えられない。

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ノスタルジックな集合的無意識と、センチメンタルな自意識。

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