第31話、其のメイド……たこ焼きを作る
平塚は、海の町だけあって、魚介類がおいしいです。
イカ・タコ・アオヤギ・赤貝にアジ・ヒラメ・スズキなどがおすすめです。
そうです。イカとアジがあるならフライですよね。
ソースがないのは残念ですけど、そこは醤油マヨで代用です。
翌日、早速丸子屋で試作です。
「こ、これはまた……」 「サクサクの衣と、イカが何とも言えない歯ごたえで」 「アジフライも美味しいです」
「これは、海沿いならではのフライですね。
小田原店にも教えてやらないと」
その日から販売が始まりました。
私は、駒山から大磯まで歩いて、アルミと銅とマグネシウムを採取します。
駒山で出現するのはイノシシが中心で、大五郎に任せきりで問題ありません。
「母ちゃん、変なの出た」
「ああ、こういう軟体系や節足系は気持ち悪いからスリングショットで退治しましょう」
バシュッ! バシュッ!
エフェクトとともに消えていきます。
海側ではタコや貝のモンスターが出没します。
「これは食べられそうね」
「じゃあ、雷撃でいいか」
「やってみて」
『雷撃!』 バシュッ!
「いい具合に焼けてるわね。
ちょっと食べてみましょうか」
「うん!」
モンスターのゲソ焼きは、なかなかいけます。
「帰ったら、タコ焼きを作ってみましょうね」
「それ、今のと違うのか?」
「もっと美味しいわよ」
「やった、もっといっぱい獲るぞ!」
大量のタコとイカとカニのモンスターが獲れました。
帰って、丸子屋の調理場を借ります。
鉄でタコ焼き器を作って、粉を練りねぎを刻みます。
「紅ショウガって売ってますかね?」
「あっ、隣で買ってきますね」
タコ焼き器を熱して、油をひき、タネをジュワーっと流し込みます。
刻んだタコとネギ、紅ショウガと揚げ玉を入れて、串でひっくり返します。
「へえ、うまく丸くなるもんですね」
「誰でも簡単にできますよ」
醤油マヨと鰹節・青のりを振りかけて完成です。
「どうぞ、試食してください」
みんなハフハフいいながら楊枝で食べます。
「こりゃあ、斬新な味だ」 「熱くて美味しいです」 「海苔と鰹節の香りがいいですね」
「母ちゃん、おかわり!」
これも、商品化されることになりました。
タコ焼きは作るところも楽しいですから、店頭で焼きながら売るようアドバイスしておきます。
ついでに、お好み焼きも試作します。
イカと貝を焼いてタネをまわし、最後に卵を焼いて片面にくるみます。
「こ、これもいけますね」 「タコ焼きとはまた違った感じで……」 「半熟のタマゴが美味です」
お好み焼きも商品化されます。
イカバターも好評で、こちらは近くの食堂に教えてあげるようです。
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