第506話 しあわせのしかく


 

 瀬戸内寂聴さん。享年99。


 朝日新聞の4面を使って追悼される偉大な作家だったんだなあ、各紙いっせいに「巨星墜つ」と報じた松本清張さんと同じような……あらためて感慨を深めながら、「幼い娘を捨てたわたしには、幸せになる資格がない」と自分を律された生涯の最期にはすべてを赦され、最愛の娘さんに看取られた旅立ちだったことを願い……合掌。


      *

 

 歴史上の人物(名前も定かでない戦国女性の場合、現存する資料はほとんど皆無)の関連資料をネットでたどっていっても、これ! という本に巡り会えることは滅多にないのですが、偶然その稀少な本に遭遇できたカヨさんの感激ぶりは……。(^.^)


 入念な考察から打ち出した新説を自分の手柄とせずに、既刊書への敬意を忘れない著者の誠実な人柄は、巻末掲載の参考文献60余点! という圧倒的な事実、さらに関係者の墓前に詣でて著作の許しを得たという「あとがき」から如実に窺われます。


 こういう目標になる先達(といってもカヨさんとほぼ同年配)がいてくださると、及ばずながら自分も……と鬱勃たる執筆意欲が湧いて来るのですよね~。(=^・^=)

 

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