第42話 きいろ
カヨさんが加齢を実感するのは、シーズン初めに昨年の服を着てみたとき。
――そんなはずはない、去年まであんなに似合っていたんだから。
無理やり思い直し、半ば意地と根性で着つづけてはみるものの、
――やっぱり全然似合っていない。そこだけへんに浮いて見える。
鏡を見るたび違和感を突きつけられ、結局、泣く泣くお蔵入りさせることに。
最近では鮮やかな黄色のチノパンがそれ。
コロナ感染と熱中症、症状の酷似した二本仕立てで攻め立てられるこの晩夏。
かれこれ10年も活躍してくれた愛着のパンツに訣別を決意したカヨさんです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます