第6話 ギブ




 

 若くて未熟で、自分勝手だったころのカヨさんは、


 ――わたしを分かって! わたしのことを理解して!


 周囲の人たちに要求し過ぎ、「重い」と去られ……。

 一方的なテイクを飽きもせずに繰り返していました。

 

 そして、長い回り道の末、ようやく気づいたのです。

 ほんとうの仕合せは、ギブの中にこそ宿ることに。

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