第17話 賢者と愚者②♪
北野武という名の賢者と仲良くなった。
僕は、彼に楓との今後の付き合い方を相談しようと思った。
昼休み、用事があると言って楓たちとは別行動をし、北野と西野を連れて中庭のできるだけ奥のベンチに集合をかけた。
僕「北野、オレはお前にすべてを話す!そして、教えを
北「えっ?まだ僕たちって、今日話したばかりだよ?」
僕「えっ?だって、お前は・・・」
ここで、お前は賢者だとか言ったら、オレの事を中2病だとバカにするだろう。
僕「・・リア充だろ!女性の扱いは、残念ながら、お前の方が詳しいだろ?」
北「・・女性?」
僕「ああ、お恥ずかしいことに、オレは女性と付き合ったことがないし、女心というものがわからん」
北「えっ?全然わかんないよ。落合君は、めっちゃモテるでしょ?それに、相川さんとよく一緒に居るじゃない?」
周りから見れば、そう見えるのも仕方がないか?
僕は、周りの目というモノに違和感を持った、これが最初かもしれない。というのは、前にも書いたが、僕は中学時代まで、周りの目を気にせず、自由に生きてきたからだ。そして、それでいいと、その時は思っていた。
僕「相川とは幼馴染だからな。それに、モテるのはオレじゃなくて、東山だ。アイツが
西「まあ、そういうことなんだろうな」
西野、お前、居たのか?そして、セリフがあったのか!
北「えっ?そうなんだ」
僕「だから、賢者・・・ウォッホン、北野、オレは、お前を見込んで、全てを話すから、いい知恵を貸してほしい!」
北「でも、女性の扱いとかだったら、落合君とよくツルンデる東山君に相談したらどう?」
僕「さすがは、賢者!・・ウォッホン、えーと、よくわかってるじゃないか、僕の人間関係を・・・。でも、アイツには、相談できないんだ。僕の人間関係は、ちょっと複雑になったんだよ。その理由は・・・・」
僕は、北野、それとセリフの少ない、食べてばかりの西野にこれまでの事を話した。
僕「・・・ということだ。どうだ、北野、オレの置かれている状況を理解したか?」
※筆者:勇気の話は、もちろん、勇気補正がかかった楓と浩二の関係だ。
賢者「まず、訊こうか、落合君はどうしたいんだい?」
勇気「僕は、二人の関係を邪魔したくない。だから、アイツらとは一緒に登校したくない。そして、楓とは、昔のようには話せない。馴れ馴れしくすると、浩二に悪いから。それから、落合君て言うのは、止めてくれ。勇気でいいよ」
賢者は、ちょっと、赤くなった。
賢者「ゆ、ゆうき・・あの、相川さんとは幼馴染なんだよね?」
僕「ああ、そうだが?」
賢者「だったら、大丈夫じゃない?いつも通り、相川さんと話したらいいんじゃない?」
僕「でも、楓はその辺りのデリカシーがあまりないというか・・」
西「まあ、そういうことなんだろうな」
賢者「いやいや、相川さんも、そのへんは、考えナシなわけないでしょ、ふつう、恋人がいて、しかも、まだ付き合って間もないんでしょ?今、東山君のことを一番大
切に想ってる最中に違いないから、ゆ、ゆうきが馴れ馴れしくしたら、怒って、自分から距離を取るでしょ」
西「まあ、そういうことなんだろうな」
僕「まあ、そういうことなのかな?」
僕は、ちょっと、今までの楓とのやり取りを思い浮かべた。
楓がボディーアタックをしてくるように、僕は僕で、時々、楓のポニーテールの髪の毛を引っ張ったり、デコピンをしたり、消しゴムのカスを投げつけたり、後ろから突然両肩に手を置いて肩を揉んだり、などをする。いや、ムネじゃないから・・・。
まあ、でも、賢者が言うなら、そういうことなんだろうな。
有栖川とか、地味子とか、3プチとか利根川にも、からかったりすることがあるからな。
※筆者:今、これを書いて思ったんだが、勇気は浩二よりある意味、変なヤツかも?勇気は、いろんな女子にチョッカイを出しているのか?嫌われるぞ、ってか、男子にもウザく思われそうだが・・・。
賢者「それに、なんなら、東山君に訊いたらいいんじゃない?」
僕「それも、そうか!流石は賢者・・・ウォッホン、北野だ!」
賢者「それと、やっぱり、ゆ、ゆうきの言う通り、一緒に登校はナシだね」
西「まあ、そういうことなんだろうな」
僕「まあ、そういうことだね」
僕は、賢者の理路整然とした思考回路に感心し、賢者を心の中で讃えた!
逆に、西野の無能さに、予想通りとはいえ、笑えた。
僕は、放課後、楓と浩二に話を持ちかけたのだった。
※筆者:また、長い一日になりそうだが、次の③でこの問題も決着か?西野は、食べることが忙しかったということにしておく。彼は決して、語彙力が欠如している訳ではないはずだ・・これでも特進だから・・・。この回は、シリアスだったねw
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